以下の文章は、谷泰[著]『カトリックの文化誌 ~神・人間・自然をめぐって』(日本放送出版協会、1997年)の102~105ページにある「ロゴスによるコミュニケーション」という項目である。

この部分は、宗教を、神と人との直接的なコミュニケーションを重視する宗教と、聖職者が介在した儀式を中心とする宗教に分けて説明しており、同じキリスト教でも、プロテスタントは前者、東方正教会やカトリックは後者にあたるとしている。さらにいうと、イスラームも前者であり、プロテスタントはイスラームに近い。

カトリックは、地中海世界に一般的であった犠牲儀式を、包含することで地中海世界に広まったとの指摘があるが、この点は過去に以下の記事で紹介している。

カトリックのミサと犠牲儀式

なお、改ページ部分には◆印を入れた。また、誤植ではないかと思える部分があったので、そのあとに[ママ]を入れた。

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2017.03.24 | | トラックバック(0) | コメント(0) |

伊東潤[著]『戦国北条記』(PHP文庫、2016年)



後北条氏の軍事・外交面をあつかった本。北条早雲=幕府申次衆/奉公衆・伊勢盛時説を採用し、従来の伊勢浪人説を否定している。また、従来、評価があまり高くなかった二代・氏綱、四代・氏政を高く評価している。ただし、小田原合戦=真田昌幸陰謀説は、氏政の再評価を計る目的なのだが、逆の意味で昌幸を高く評価しすぎだと思う。

北条五代の略歴は以下のとおり。


伊勢盛時(宗瑞 1456~1519)
  1467~1477 応仁の乱。
  1487 今川氏の内紛で氏親を当主に据え、興国寺城主となる。
  1493 伊豆討ち入り。
  1496~1501 この間に小田原城を奪取。
  1498 伊豆平定。
  1516 相模平定。

北条氏綱(1487~1541)
  1522~24年 小机城の修築。
  1524年 江戸城攻略。
  1537年 河越城攻略。河東の乱(今川氏からの完全独立)。
  1538年 第一次国府台合戦。
  1532~40年 鶴岡八幡宮の造営。

氏康(1515~71)
  1546年 河越夜戦。
  1554年 甲相駿三国同盟成立(~68年)。
  1561年 上杉謙信による小田原城包囲。
  1564年 第二次国府台合戦。
  1569年 武田信玄による小田原城包囲。三増峠の戦い。

氏政(1538~90)
  1571年 甲相同盟(~79年)。
  1574年 関宿城(利根川水系の要地で水運の拠点)攻略。
  1580年 織田信長に臣従。
  1582年 神流川の戦い。天正壬午の乱。
  1585年 最大版図。

氏直(1562~91)
  1590年 豊臣秀吉による小田原城包囲。滅亡。

2016.11.16 | | トラックバック(0) | コメント(0) |

アメリカ大統領選挙でまさかのトランプ氏が当選した。このため、円高と株安が進んでいるようだが、ある意味、それは現代世界が直面するグローバル化にたいするアメリカ国民の一つの選択だと思える。

フランスの歴史人口学者・家族人類学者、エマニュエル・トッド(Emanuel Todd)氏が2009年10月9日、「著者と語る」シリーズで近著『デモクラシー以後』(藤原書店、2009年)を中心に語った。

エマニュエル・トッド氏 2009.10.19(クリックするとYouTubeの動画)

現在、先進国では、グローバル化によって、社会的排除の論理をかかげる政治家が台頭している。その原因は、左右を問わず「グローバル化こそが世界の進む道だ」と信じる政治エリートと、グローバル化によって貧困化が進む大衆との分裂にある。この場合、3つの選択肢があるとトッド氏は指摘する。

(1)民主主義の否定
  2005年の欧州憲法条約の国民投票による否決にたいして、EU加盟国はまったく同じ内容のリスボン条約を国民投票によらずに批准した。このように民主主義を否定し、民主主義によらない意思決定を行う。

(2)権威主義政治体制
  サルコジ政権のように、移民をスケープ・ゴートとすることで、大衆の支持を得ようとする政治が台頭する。

(3)一時的合理的保護主義
  グローバル化に進む前に、合理的な保護主義によって、民衆の貧困化を防ぐことで、民主主義を守る。

トッド氏は一時的合理的な保護主義こそが民衆の希求に答えうる唯一の経済政策だと訴えている。

2016.11.09 | | トラックバック(0) | コメント(0) |

丸山 敬[著]『これならわかる!薬理学』(ナツメ社、2011年)


「薬を飲むとなぜ効くの?」そんな疑問を解決する薬理学の入門書です。 本書は、医師や薬剤師、看護師など、医療関係の仕事を目指す人向けに、わかりやすく解説したもので、 身近な風邪薬や便秘・下痢の薬、また、うつ病、糖尿病、高血圧、がんの薬まで、あらゆる薬のメカニズムを解説しています。 そして、たくさんのイラスト図解で学ぶことができることも、本書のポイントです。 アルパカ先生のキャラクターがクスリ君のキャラクターに教える形で、楽しく学ぶことができます。 また、各章末に入っている演習問題では理解力を確認することができるのでおさらいに役立ちます。 専門用語についても、その都度、わかりやすく用語の説明をしているので専門書を読む前に、ぜひ手にとってみていただきたい書籍です。

なぜこの本を買ったかというと、もちろんこれ

膀胱炎で処方された薬でサリン中毒w

のせいである。薬をやめて10日くらい経ったが、頻度は減ったが、ときどき胃痛と発熱がある。こちらのサイトによると、

ジスチグミンの半減期は70時間です。つまり定常状態(血中濃度が安定)に達するまでに約2週間かかります。

【副作用学講座Vol.7】ウブレチド(ジスチグミン)の下痢は致命的!

とのことだ。腎臓疾患のある人や高齢者はもっとかかるらしい。


さて、本に戻るが、伯母が認知症でグループホームに入居している。昨年6月から、幻視が多くなり、それが原因で不安を訴え、不眠になった。そのため医師からジェイゾロフト錠(塩酸セルトラリン)という抗うつ薬を処方された。これはSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)であり、説明と効くしくみは以下のとおりである。

 副作用が少なく、有効ということで、非常に多く処方される抗うつ薬です。一部はパニック障害にも有効です。作用が出現するまでに1~2週間を必要とします。



この薬が効いたのか、現在では、幻視が減り、不安を訴えなくなった。


抗精神病薬の副作用で、食事がとれなくなり、寝たきり状態になった女性の例が NHK NEWS WEB に載っていた。

6年前、認知症と診断され、都内のグループホームで暮らす82歳の女性です。おととし1月、妄想やグループホームの職員への暴言が激しくなったりするなどBPSDの症状が現れるようになりました。対応に困った職員が医師に相談したところ、抗精神病薬が処方されました。

女性はおよそ1か月間薬を飲み続けた結果、妄想や暴言などの症状は治まりましたが、薬の副作用で姿勢が傾いて転びやすくなったほか飲み込む力が低下し食事をとることもままならなくなりました。日中もほぼ寝たきりの状態になり異変を感じた家族や職員が医師に相談し、薬の服用を中止しました。その後、女性の状態は徐々に回復し、再び食事や散歩ができるようになりました。

認知症 抗精神病薬“慎重な投与が必要”

この女性は、統合失調症治療薬のハロペリドール(高力価)を処方されたと推測できる。説明と効くしくみは以下のとおり。

 ドパミン受容体拮抗薬であり、パーキンソン症候群が生じやすいです。経口投与が原則ですが、非経口投与も可能です。統合失調症に限らず、様々な精神疾患による興奮状態に有効です。



効くしくみはよくわからないと書いてある。

ちなみに、パーキンソン症候群とは「姿勢が傾いて転びやすくなったほか飲み込む力が低下し食事をとることもままならなくなりました」のことである。じつは、伯母もその傾向があり、「姿勢が傾いて転びやすくなった」ことと、幻視による不安から、6月に椅子から滑り落ち、右大腿骨頭を骨折した。また、11月にも、不眠のため居室に戻らず、職員が見張っていたが、別の入居者の排泄介助のため、目を離した隙に、立ち上がろうとして転倒、左の大腿骨を骨折した。2度目の骨折以降は、SSRIのおかげで、幻視による不安と不眠が解消されたようである。


もちろん、薬を処方するのは医師であり、患者や家族はそれに従うわけだが、薬の効くしくみや副作用について知っていれば、何かあったとき、医師に相談しやすいし、適切な行動をとれる。そのために有効な本だと思う。


リンクがキレてたら…

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2016.04.12 | | トラックバック(0) | コメント(0) |

長尾和宏[著]『長尾先生、「近藤誠理論」のどこが間違っているのですか? ~絶対に後悔しないがん治療~』(ブックマン社、2015年)



長尾和宏さんは、

ドクターコウノの認知症ブログ
     ↓
認知症介護通信
     ↓
Dr.和の町医者日記

といった感じで、認知症関連で知った。たまたま

斎藤貴男[著]『子宮頸がんワクチン事件』(集英社、2015年)

を探していたら、上記の本があったので、買ってしまった。もちろん、『子宮頸がんワクチン事件』も買いましたよ。w

近藤誠は、逸見政孝さんがスキルス胃がんで亡くなったとき、マスコミに登場して発言していたので、知っていた。そして、近藤誠[著]『患者よ、がんと闘うな』(文藝春秋、1996年)も、母親が買って読んでいたので、読んでいた。1990年代半ばに、母親が健康診断でレントゲンを撮ったら、肺に影があるので、精密検査のため、某病院(オイラの生まれた病院。現在はがん専門病院)に入院して調べたが、結局、何でもなかった、という事件があった。そのころ、心配になって買ったのだと思う。

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2016.03.09 | | トラックバック(0) | コメント(0) |

丸山圭三郎[著]『ソシュールの思想』(岩波書店、1981年)の247~255ページに「外示と共示」という項目があって、本質的言語についての説明がある。

まずは、外示と共示について。

「外示(ディノテーション dénotation)」とは、「意義(シニフィカシオン signification)」のことで、《構成された構造》としてのラング(langue)に見出される意味、辞書に見出される「語」の定義に近い抽象的な意味で、その言語社会によって許容され、沈殿した、いわば歴史的化石としての最大公約数的な意味群である。

これに対して、「共示(コノテーション connotation)」には3つの意味がある。

1つ目は、一言語内の個々の語ないし記号素に宿る個人的・情感的なイメージである。たとえば、「病院」という言葉に対する情感的意味は、幼少期から病院暮らしを強いられた人、家族や恋人を病院で死なせた人、一度も病院通いをしたことのない人では異なる。

2つ目は、一定期間のラングに見出される共同主観的付随概念である。たとえば、ナチス時代のドイツ人は「ユダヤ人はユダヤ人さ」という言葉を使っていたが、前者のユダヤ人は「ユダヤ民族に所属する国民」という外示であり、後者のユダヤ人は「けちで、ずるく、不正直な人間」という共示である。

これらは、いずれも本質的言語ではない。

3つ目は、言語の階層の差から生まれる第二次言語に属し、表現面(シニフィアン signifiant)は既成の第一次言語だが、内容面(シニフィエ signifie)が既存の意味体系にはもともと存在しなかった《意味(サンス sens)》にほかならない。

文学作品のもつ意味というものは、語のもつ常識的な意味によってつくられているのではなく、むしろそれを改変するのに力を貸しているものなのだ。したがって、聞いたり読んだりしている者の側にとっても、あるいは話したり書いたりしている者の側にとっても、主知主義的などのはかり知れない、コトバのなかの思考というものが存在するのである。

ソシュールは、一次的な日常的な言語を止揚した文学言語が第二次言語(本質的言語)であるとは考えず、第二次言語と呼ばれるものにこそ本質的なコトバの姿であり、それが惰性化したものがいわゆる第一次言語(制度的言語)であるという認識を定立化したのだ。

2016.02.06 | | トラックバック(0) | コメント(4) |

よしりん(小林よしのり)がSEALDsと高橋源一郎氏を批判する文章で、自らの読書体験を書いているんだけど、なんだかなぁって内容でワラタ。

仏文学でサルトルの「嘔吐」を原文で読む授業を受けていたが、面白いと思ったら文庫本を買って、さっさと日本語訳で読んで、さらに実存主義に興味を持ち、ハイデッガーに興味を持ち、メルロー=ポンティに興味を持ち、マルクス主義に興味を持ち、フランス革命に興味を持ち、ルソーに興味を持ち・・という風に、どんどん読まなきゃならない本が増えていった。

「甘えん坊将軍」を甘やかす老人の醜悪

さらっと書いてあるけど、けっこうスゴイことが書いてある。サルトルの『嘔吐』ってさっさと読めるものなのだろうか? よしりんは、ハイデッカーやメルロ・ポンティを本当に読んだのだろうか? マルクスやルソーをちゃんと理解したのだろうか? フランス革命を理解するにはかなりの歴史書を読む必要があるのだが…。等々。

オイラは大学1年のとき、マルクスの『資本論』第1巻を読んだことがある。しかし、それは、南克巳先生の資本論第1巻を解説する講義に出ていたから、読むことができたのだ。南先生は、一般にはあまり知られていないが、たいへん高名なマルクス経済学者で、しかも、野呂栄太郎とともに「日本資本主義発達史講座」を刊行した山田盛太郎の弟子であった。

大学2年のとき、ドイツ語で書かれたさまざまな作品を読むという授業があった。この授業を担当していたのが、単位を取るのがたいへん難しいと評判のK教授(故人)だった。ルターとか、カントとか、ハイネとか、いろいろ読まされたのだが、エンゲルスの『空想から科学へ』を読んだとき、K教授のエンゲルス理解はオカシイということに気づいてしまった。

K教授のドイツ語能力は高いはずであり、読めないはずないのに、前年に南先生から教えてもらった弁証法的唯物論と史的唯物論とは異なっていた。てか、めちゃくちゃな内容だった。後にわかったのだが、あらゆる学問には「知の枠組」があり、それを知らないと作品そのものを理解できない。どんなに語学能力があっても、トンチンカンな理解しかできないのだ。

よしりんのマンガは『ゴーマニズム宣言』1~8巻と『新ゴーマニズム宣言』の1巻、そして『AKB48論』くらいしか読んだことがないが、上記のような読書歴のある人が書いたマンガだとは1ミリも思えなかった。

わしが学生の頃は、疑問を教師に尋ねることもなかったし、ネットなんてなかったから、書店を回って、本を探しまくり、多くは文庫本で学んでいった。文庫本を買うために、短期にカネが儲かる肉体労働のアルバイトをして、ジーンズ一本を買うカネも惜しみ、穴だらけのジーンズで冬を越すとしても、本を買うためだけにカネを使った。オシャレなんかクソくらえである。

すさまじいことが書いてあるが、残念ながら、額面どおり受け取ることができない。「疑問を教師に尋ねることもなかった」って、だからダメなんじゃん。また、これが事実だったとしたら、彼の努力はまったく報われていない。少なくとも、マンガの内容にはね。

ちなみに、SEALDsと高橋源一郎氏の本は、まだ未読なので、読んでみようかな、と思った。

2015.11.11 | | トラックバック(0) | コメント(0) |

高橋信[著]、トレンド・プロ[マンガ制作]『マンガでわかる統計学』(オーム社、2004年)


こちらの記事を読んで買ってしまった。w

マンガという形式であるから、あまりちゃんとした教科書でないと考える人もいるかもしれない。しかし、この本は、統計に関する記述が正確に書かれており、非常に有用だ。しかも、マンガという形式を効果的に用いて、知識を定着しやすくしている。

「マンガでわかる」とか「マンガで学ぶ」というタイトルが付いている本は、往々にしてマンガが添え物のようになってしまって、結局は地の文ばかり読む必要が出てきてしまいがちである。つまり、マンガがなくても地の文だけ読めば済むようなものになりがちだ。しかし、この『マンガでわかる統計学』は違う。マンガの部分を読むことで、統計に関する内容を理解することができる。

さらに、世にあふれる「マンガでわかる」と称する本は、マンガを挿絵のように使い、マンガとマンガの間にストーリーの関連がないものが多い。だが、『マンガでわかる統計学』はストーリー展開もしっかりしている。人間はストーリー展開があれば、知識をストーリーと関連づけることで、覚えやすくなる。この本では、ストーリーの流れに乗って、登場人物と一緒に読者も考えたり計算したりすることでどんどん知識を深めることができる。

統計学の初心者が入門として最初に読むべき一冊



目次は以下のとおり。

プロローグ トキメキ統計学
第1章 データの種類をたしかめよう!
第2章 データ全体の雰囲気をつかもう!
      〈数量データ編〉
第3章 データ全体の雰囲気をつかもう!
      〈カテゴリーデータ編〉
第4章 基準値と偏差値
第5章 確率を求めよう!
第6章 2変数の関連を調べよう!
第7章 独立性の検定をマスターしよう!
付録 Excelで計算してみよう!

じつは、第5章までは知っていることばかりだったので、「理解しやすいマンガだな」くらいにしか思っていなかった。

しかし、第6章の「2変数の関連を調べよう」は、数量データとカテゴリーデータの相関関係、カテゴリーデータ同士の相関関係の求め方なんて知らなかったので、たいへん勉強になった(数量データ同士は知っていた)。また、第7章の「独立性の検定をマスターしよう!」を読んで、はじめて検定の考え方がわかった。←けっこう恥ずかしい記述なんだけどね。w

…というわけで、いちばん最初のブログ記事で紹介されているとおり、マンガだとバカにできない入門書であることは、マチガイない。

2015.11.07 | | トラックバック(0) | コメント(0) |

河合信和[著]『ヒトの進化 700万年史』(ちくま新書、2010年)



ヒトの進化っていうと、一昔前の教科書にはこんな



図が載っていたと思う。今の「世界史」の教科書にも、猿人→原人→旧人→新人とヒトは進化したと書いてある。ただ、2つの教科書で、最初の化石人類はサヘラントロプス(・チャデンシス)で700万年前に現れたって記述があり、2つの教科書でラミダス猿人(アルディピテクス・ラミダス)についての記述がある。これは日本人(諏訪元さん)が発見者の一人だから…。

ところが、人類学の世界では、すでに原人・旧人・新人の区別は意味がないとされ、ぜんぶ「ホモ属」に統一されている。猿人も、アウストラロピテクス(華奢型)と、400万年以前の猿人、パラントロプス(頑丈型)、ケニアントロプスに分類されている。

で、それらの生存した時期と系統(あくまで予想)を示したのが下図だ。



現生人類は、アウストラロピテクス・ハビリス(ホモ・ハビリス)→ホモ・エルガスター(アフリカ型ホモ・エレクトゥス)→ホモ・ハイデルベルゲンシス→ホモ・サピエンスと進化したと考えられている。そして、教科書に出てくるジャワ原人や北京原人(ホモ・エレクトゥス)は、われわれと関係ないホモ属なので、今後、教科書から消える可能性がある。あと、非アフリカ系のホモ・サピエンスは、ネアンデルタール人(ホモ・ネアンデルターレンシス)の遺伝子を1~4%受け継いでいる。つまり、オイラの遺伝子の1~4%はネアンデルタール人由来なのだ。w

ただ、これらも、新しい化石が発見されたら、一気に変わってしまうものなので、あくまで暫定的なものだ。ネアンデルタール人の扱いの変化なんて、それを如実に表わしている。発掘で埋葬の証拠が出てきたら、よい評価。骨格の調査で言語がうまくしゃべれなかったんじゃないのかって言われたら、悪い評価。DNAを調べたら、言語中枢に作用する遺伝子の変異がわれわれと同じなので、よい評価。ミトコンドリアDNAを調べたら、われわれとの関係が見いだせなかったので、悪い評価。核DNAを調べたら、非アフリカ系人類との関係性が出てきたので、良い評価。ころころ変わる。w

あと、ホモ・フロレシエンシスが謎の人たちで、100万年くらい前にインドネシアのフロレス島に住みつき、1万8000年くらい前まで生存していた。身長が105cmしかなく、脳容積が約420ccとひじょうに小さい。現生人類の脳容積が1300ccなので、1/3で猿人と同じくらいなのだ。そのくせ高度な石器文化を持ち、(現在は絶滅してしまった)小型のゾウを狩猟していたらしい。どうやってフロレス島に移動したかも謎で、途中にあるロンボク海峡は水深1000mもあって、氷河期にも歩いては往来できない(ゾウは泳ぎがうまいので移動できたw)。航海するには脳容積が少なすぎて難しそうなのだ。著者は、ホモ・エレクトゥスが移住した後、体と脳が小さくなったのではないかと予想している。マダガスカルに移住したカバ(すでに絶滅)がやはりそのように小型化したらしい。

2015.09.07 | | トラックバック(0) | コメント(6) |

河野和彦[著]『医者を選べば認知症は良くなる! ~患者も介護者も救うコウノメソッド~』(東洋経済新報社、2014年)


以下の文章は、オイラがある人から勧められて読んでいる、終末期医療についての本で、著者は認知症の専門医である。この文章、かなり衝撃的なのだが、まずは読んでもらいたい。

  ある80歳の女性患者は、アルツハイマー病が重度のため、まったく話ができず、一人で座ることもできません。そのため、特別な背もたれがついた車いすに座っていますが、それでも体が左右に傾きます赤ちゃんのように、いつも指しゃぶりをしています。介護者がミキサーにかけゼラチンで固めた食事をスプーンで口に運びますが、食べている途中で疲れて眠ってしまいます。職員は栄養をとらせようとして、眠っている患者を無理やり起こして、全量を食べさせようとします。患者は食べる気がないので食事にむせてしまい、吸引処置を受けることになり、幾度か肺炎を起こしました。

  そこで、食事の途中で眠ってしまった場合には、食事介助を中止してもよいとの指示を出したところ、患者はむせることがなくなり肺炎も起こさなくなりました。職員も無理に食べさせて誤嚥させてしまう心配がなくなったので、気持ちがとても楽になったと言います。

著者は、ここに出てくる80歳の女性患者がアルツハイマー病(アルツハイマー型認知症)だと書いているが、太字で書いている症状はレビー小体型認知症、下線がついている症状はピック病のかなり典型的な症状なのだ。つまり、この患者は、アルツハイマー型認知症ではなく、レビー小体型認知症とピック病の複合なのだ。認知症専門医が自らの著書で誤診を堂々と開陳しているのだ。w

河野和彦さんの本を読んでいたら、こんなことにも気づくようになった。河野さんの本の内容にはまったく触れないが、どれだけ役に立つか分かるだろう。

2015.06.28 | | トラックバック(0) | コメント(0) |

元少年A『絶歌』(太田出版、2015年)

いろいろ議論のある本だが、ようやく読み終わった。この間に、別の本を1冊読んでいたので、時間がかかってしまった。


じつは、『絶歌』を読んで、腑に落ちることが多すぎて困った。元少年Aの場合、祖母の死と最初の射精が同時期で、死と性衝動が結びついている。これは、オイラの性的な嗜好もほぼ同じ頃に決まったようなので、あながちウソではないと思った。

Aの祖母が亡くなって、祖母を慕ってマッサージチェアに乗って動かしたら、性器が刺激されて射精してしまった。←これは、けっこう正直に語ってると思う。w ぜんぜん関係ないけど、彼の場合、射精に強烈な痛みが伴うようなので、医師の診断を受けるべきだと思う。w

祖母の死をきっかけにナメクジの解剖がはじまり、つづいて愛犬の死をきっかけに猫の解剖が始まる。犬の餌を食べに来た猫を殺して解剖していたら、射精してしまった。そのような行為が続き、死と姓衝動が密接に関連していった。そして、ついには、人間を殺すに至るわけだ。

オイラは、小学生の高学年の頃、夢精を経験した。マスターベーションで射精したのは、中学生になってからだった。具体的には書かないが(書きたくもないがw)、その間のさまざまな経験が、自分の性的嗜好を決定している。

ただし、祖母の死がAに与えたショックが大きすぎて、オイラには理解できない。オイラ自身は、叔父、祖父とかわいがってくれた人たちの死に対して、あまりショックを受けていない。オイラの方がドライなのか?


Aが逮捕され、医療少年院に入れられ、どんな「治療」が行われたかは、書かれていなかった。しかし、その結果、彼は「人間らしさ」を取り戻したようだ。

人間らしさを取り戻してしまうと、自分のやった殺人がトンデモないことだと分かってくる。罪の意識に苛まれて、堪らなくなる。彼が本書を書いた本当の動機は、それを一人で抱えているのが耐えられなくなったからなのだろう。その点ではワガママな動機なのだ。

しかし、快楽殺人を行う手合いというのは、おしなべてワガママな連中なのだ。自分の感情や欲望を抑えられない。他人に共感することなんてできない。社会のルールなんて無視してもかまわない。そんな連中だ。だから、殺人を犯すとこんな酷い目に遭うぞって内容の方が、連中を躊躇させるには効果的なのだ。それでも、オレだけはそんなヘマはしない、という根拠のない自信をもっているんだけど…。w

この本の出版を批判する人たちには、そのことがまったく分かっていない。じつに、嘆かわしいことなのだ。自分の暗黒面wを、ある程度、受け入れていないと、この本を評価できないと思う。まあ、真っ黒だと、ホントに暗黒面に堕ちそうだけど、「こそワル」くらいの自覚がないと、Aを理解できないんじゃないのかな。w


こんなことばかり書くと、読もうって意志がくじけるだろうから、書いておくと、少年院「退院」後の彼の周りの人たちは、クソ野郎もいるが、けっこう良い人が多かった。なかなか感動的な話も出てくるので、そこはちゃんと書いておこう。

でも、Aは、周りが良い人であればあるほど、自分のクソさがひしひしと感じられ、そこから逃げ出してしまう。「♪居場所がなかった/見つからなかった」なのだ。Aは、そんな自分にもケリをつけたかったんじゃないのかな。

2015.06.28 | | トラックバック(0) | コメント(0) |

読まずに書いたクズ書評ちがって、ちゃんと読んで書いた松谷創一郎さんの書評。w

「酒鬼薔薇聖斗」の“人間宣言”――元少年A『絶歌』が出版される意義

『絶歌』は、読んでみたいと思っているが、まだ読んでいない。それでも、この書評で引用されている部分が事実なら、少年Aの更生は成功したと思える。

大人になった今の僕が、もし十代の少年に「どうして人を殺してはいけないのですか?」と問われたら、ただこうとしか言えない。

「どうしていけないのかは、わかりません。でも絶対に、絶対にしないでください。もしやったら、あなたが想像しているよりもずっと、あなた自身が苦しむことになるから」

     (中略)

どんな理由であろうと、ひとたび他人の命を奪えば、その記憶は自分の心と身体のいちばん奥深くに焼印のように刻み込まれ、決して消えることはない。表面的にいくら普通の生活を送っても、一生引き摺り続ける。何よりつらいのは、他人の優しさ、温かさに触れても、それを他の人たちと同じように、あるがままに「喜び」や「幸せ」として感受できないことだ。他人の真心が、時に鋭い刃となって全身を切り苛む。そうなって初めて気が付く。自分がかつて、己の全存在を賭して唾棄したこの世界は、残酷なくらいに、美しかったのだと。

このブログで前から書いてるけど、犯罪者の「社会的包摂」よりも「社会的排除」を求める日本社会って、ほんとリスキーだな。

2015.06.15 | | トラックバック(0) | コメント(0) |

「江戸しぐさ」ってのが流行ってるってことすら知らなかった。でも、公共広告機構のCMを見たことはあるな。w

公共広告機構「江戸しぐさ」


会社経営者に人気の「江戸しぐさ」セミナー


道徳「心のノート」に収録された「江戸しぐさ」



しかし、これが比較的最近つくられた「偽物」だということを、原田実さんが、明らかにし、『江戸しぐさの正体』(星海社新書、2014年)という本を著わした。

「傘かしげ」「こぶし腰浮かせ」「うかつ謝り」…。江戸っ子の知恵に基づくマナーとして注目され、公共広告機構(AC)のCMに利用された「江戸しぐさ」をご存じだろうか。江戸時代の歴史に基づいているとされ、道徳教育に適していることから、現在では、企業研修や学校の授業などにも利用されているという。しかし、この「江戸しぐさ」がまったく偽物の歴史だとしたら、どうだろうか。「江戸しぐさ」の内容を歴史的に検証した著書「江戸しぐさの正体」を上梓したばかりの原田実氏に話を聞いた【取材・文:永田 正行(BLOGOS編集部)】

“偽物の歴史”を教育に用いるのは、倫理の根幹を破壊する行為~「江戸しぐさの正体」著者・原田実氏インタビュー

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2014.10.16 | | トラックバック(0) | コメント(0) |

指原莉乃(著)『逆転力 ~ピンチを待て』(講談社MOOK、2014年)

いまさらながら、さしこの『逆転力』を買って読んだ。w はっきり言ってオモシロイ本だ。ただね。すべての人の役に立つ「一般解」と、さしこだけしか通用しない「特殊解」が混ざっていて、この本に書いてあるとおりに実践しても、失敗する可能性があると思った。

ちなみに、この本にこのような

さしこは男性ホモソーシャルw

批判が出てくるのは、「特殊解」と「一般解」を区別していないからだと思われる。

やりたい企画を通すために、「絶対無理」な企画を混ぜる話(p.116~117)が出てくるが、それが許されるのは、運営から認められている(好感度を貯金したw)さしこだから。フツーの人がこれをやったら、二度と企画会議には呼ばれなくなるだろう。ダメな企画を検討するのは、時間のムダだから…。ダメな企画を出したら、ダメな人間だと思われて、他の企画も通らなくなる。それが現実だ。ダメな企画を混ぜても相手にされるのは、さしこが信用されてるから。信用されてない人がやったら、ダメ人間とみなされるだけだ。

いちばん笑えたのは、「すごく偉い人にはフランクに、ちょっと偉い人には丁寧に」の部分(p.121~123)。じつは、オイラ、読む前に勘違いしてて、ちょっと偉い人って若手のAD(アシスタント・ディレクター)あたりだと思っていたこと。こういう人に横柄だと、その人が出世したとき、干されるって話だと思っていた。実際に、そういう目にあったタレントの話を聞く。ところが、つまらんことに腹を立てる「小物」対策だった。すごく偉い人=大物/ちょっと偉い人=小物で、若い人がなれなれしくしても、大物は腹を立てないけど、小物はすぐキレるから気をつけろの意味だった。さしこ、若いくせに、世慣れしすぎ。でも、いちばん笑えた部分だ。

第3章「振られたキャラは否定せず受け入れる」(p.54~67)は、たぶん若い人にとって、いちばん役立つ部分だと思う。「キャラは作るのではなく、受け入れるもの」「『自分』は、他人が見つけてくれる」。この部分は「本当の自分」にこだわって「自分探し」してしまう人には是非とも読んでもらいたい部分だ。自分で認識できる「自我」ではなく、「自我」には認識できない(無意識の)部分を含めた「自己」を育て、「自己実現」を果たすことを説いたのはユングだ。「自己」は、「自我」が考えるほど、大きくも小さくもないし、強くも弱くもない。「自己」を客観視する(=他者の目を通して考える)ことは、ひじょうに大切なことで、まちがった「自分探し」をしている人の「気づき」になると思うよ。

…というわけで、使える部分(一般解)と使えない部分(特殊解)を見極めて読めば、とっても役に立つ本だ。まあ、オイラがさしこを褒めることなんて、滅多にないんだけどね。(爆)

2014.09.21 | | トラックバック(0) | コメント(2) |



佐橋井久子(著)『大人の絵物語』(パレード、2014年)


母親の知人が作品集を出版した。著作権に引っかからない程度に、表拍子と裏表紙の絵を掲載。





「お近くの書店やオンライン書店(アマゾン、楽天ブックス)でお申込み下さい」とのこと。

IKUKO'S ギャラリーへようこそ!!

2014.06.01 | | トラックバック(0) | コメント(0) |

太田牛一(著)『現代語訳 信長公記』(中川太古[訳]、新人物文庫、2013年)


奈良旅行の帰り、京都駅の三省堂で見かけたけど、荷物になるので買わなかった。しかし、気になったので、赤羽のブックストア談で買ってきた。w

ぜんぶ読むのはたいへんなので、とりあえず「軍師官兵衛」で今やってる部分を読んでみた。

きもメガネじゃなくて、田中哲司さん演じるw荒木村重が信長に反乱を起こし、妻子が磔にされて虐殺されるんだけど、桐谷美玲さん演じる“だし”が、美人なだけでなく、潔くてカッコいい。



なにしろ信長の側近だった太田牛一が書いているんだからマチガイないだろう。

桐谷美玲さんというと、オイラが通っていた某国立大学の裏の県立高校の出身なのだ。オイラの同期や後輩もここの出身者が多く、進学校なのだ。カワイイだけでなく、頭も(・∀・)イイ!!

ぜんぜん関係ないけど、こじるり(小島瑠璃子)もここの卒業生だ。


バカっぽいなどとネットで悪口を書いている香具師がいたが、少なくともオマエよりは頭は(・∀・)イイ!!ぞ。wwwww

ぜんぜん本の紹介になってないな。(爆)

2014.04.29 | | トラックバック(0) | コメント(0) |

ロバート・ゲラー(著)『日本人は知らない「地震予知」の正体』(双葉社、2011年)


ロバート・ゲラーさんと言えば、関西の某番組で有名な日本語があまり上手でない東大教授で、日本の地震予知の批判で知られています。

彼の主張はひじょうに単純で、現在の科学のレベルでは地震予知は不可能なので、それにかけている膨大な予算を地震の基礎研究や耐震工学にかけるべきである、です。

地震予知が可能であるとする研究者は、以下の2つを前提としています。

(1)大きな地震はくり返して起こる。
(2)大きな地震の前に確実に前兆現象がある。

そして、こんなパンフレットをつくっています。


しかし、実態は下図のとおり、まったく地震を予知できていない(クリックすると大きな図になります)。



地震が起きる可能性が高いとしたところとは、ぜんぜんちがうところで、10人以上の死者・行方不明者を出した地震が起きているのです。

また、第2章では、福島第一原発事故は「想定外」とする主張に対して、1990年代には東北の大津波は想定されていた、と批判しています。

2014.04.20 | | トラックバック(0) | コメント(0) |

倉橋正直(著)『従軍慰安婦と公娼制度』(共栄書房、2010年)


まず、書かなくてはならないのは、著者の倉橋正直さんがオイラの高校時代の「世界史」の先生だと言うことだ。そして、倉橋先生の授業は退屈だった。世界史の先生はもう1人いて、どちらかというとそちらの先生の方が評判が良く、級友たちは「はずれ」と言っていた。卒業後、倉橋先生が愛知県立大学に移り、「からゆきさん」の研究者として活躍していることは、史学科に進学したので、オイラも耳にはしていた。

もう一つ書かなくてはならないのは、「従軍慰安婦」問題で倉橋先生の「論敵」である吉見義明さんは、オイラの大学・大学院時代の恩師であるKさん・Sさんの友人で、東京大学出版会が1980年代半ばに出版した「新しい世界史」シリーズの執筆者であるということだ。ただ、当時、吉見さんは「草の根のファシズム」の研究をしており、「従軍慰安婦」の研究はしていなかった。

現在の両者のちがいからすると意外かもしれないが、ガチガチのマルクス主義者は倉橋先生の方で、吉見さんの方が柔軟なのだ。「新しい世界史」シリーズというのは、「ガチガチの唯物史観ではないよ」という意味で「新しい」のだ。

吉見さんと倉橋先生のちがいは、吉見さんが「従軍慰安婦」を「軍用性奴隷(性的奴隷)」と考えているのに対して、倉橋先生が、「従軍慰安婦」には2タイプあり、「売春婦型」と「性的奴隷型」に分けられると主張している点だ。

現在の「従軍慰安婦」問題は、朝鮮半島の女性を騙したり暴力的に拉致し、日本軍兵士の性欲の解消に利用し、そのことで政府が補償を求められているので、《従軍慰安婦=性奴隷》と考える吉見さんの方がわかりやすいのだ。倉橋先生も自分はあまり支持されないとこの本の中でこぼしていた。

しかし、実在した「従軍慰安婦」の中には、「売春婦」がかなりいた(とくに1930年代は)のも事実で、《従軍慰安婦=性奴隷》説では「従軍慰安婦」の全体像を見ることはできないとする倉橋先生の主張も正しい。むしろ、ウヨクなどが吹聴する《従軍慰安婦=売春婦》説に対して、《従軍慰安婦=性奴隷》説では反論できないのではないだろうか。

ちなみに、この本で紹介される「日本の公娼制度」は、世界に類例のない酷い制度である。これについては、べつの記事で紹介したいと思う。「売春婦型」だって性的奴隷じゃん!とオイラは思うんだけど、倉橋先生はそう評価しない。むしろ「女性のたくましさ」なんて書いてしまう。倉橋先生が支持されないのは、こーゆーところなんじゃないかと思う。w

最初の方に書いたけど、倉橋先生はガチガチのマルクス主義者なので、ジェンダーとか、セクシュアリティの問題について研究しているんだけど、それが孕む微妙な問題に鈍感なのだ。この点については吉見さんの方がよくわかっているので(柔軟だから)、研究者(とくに女性)の支持が吉見さんに行ってしまうのもわかるような気がする。「誰が好き好んで売春なんかするか!バーカ!!」って感想を持った女性が多いのではないか、と思う。

でも、そーゆーところを除けば、近代日本の「売春婦」の置かれた状態を知るのにはとても役立つ本だと思う。女性のみなさん、倉橋先生をあんまり嫌わないでね。(爆)

2014.04.14 | | トラックバック(0) | コメント(0) |

海堂尊さん、当てちゃったね。w

 2014年本屋大賞(同賞実行委員会主催)に和田竜(りょう)さんの「」(新潮社)が決まったと8日発表された。また第3回翻訳小説部門の1位にはローラン・ビネさん著、高橋啓さん訳「HHhH プラハ、1942年」(東京創元社)が選ばれた。

 「村上海賊の娘」は先月決まった吉川英治文学新人賞とダブル受賞。和田さんは「プロとして読者に向けて書いていることが認められたようでうれしい」と喜び、「気取らず、観念的にならず今以上の面白さを発揮していく物書きになりたい」と抱負を語った。

 和田さんは07年、「のぼうの城」でデビュー。同作は“ニューウエーブ時代小説”と呼ばれ単行本・文庫累計200万部を超える大ヒット、映画化もされた。受賞作は4作目の小説。

 本屋大賞は出版不況の中、売り場からベストセラーを作ろうと、書店員有志が04年にスタート。今回で11回目を迎えた。昨年の大賞だった百田尚樹さんの「海賊とよばれた男」が190万部など、数ある小説関係の賞の中で受賞作が最も売れるといわれている。【内藤麻里子】

本屋大賞:和田竜さん「村上海賊の娘」に決定

本屋大賞を批判していた海棠さんだけど、

読まずに当てよう、本屋大賞。

ホントに読まずに当てちゃった。w

 本命『教場』、対抗『村上海賊の娘』、穴『聖なる怠け者の冒険』。それにこれまで候補作だけは多かった文藝春秋がいまだに無冠という点と、本屋大賞・神7である万城目さんというダブルメリットを勘案して『とっぴんぱらりの風太郎』を大穴にしました。このギャンブルの採点は、予想した四作中三作が上位三冊を占めたら、海堂の社会情報分析力の勝ち、ということでお願いします。

結果は以下のとおり。

大賞:『村上海賊の娘』
*2位:『昨夜のカレー、明日のパン』
*3位:『島はぼくらと』
*4位:『さようなら、オレンジ』
*5位:『とっぴんぱらりの風太郎』
*6位:『教場』
*7位:『ランチのアッコちゃん』
*8位:『想像ラジオ』
*9位:『聖なる怠け者の冒険』
10位:『去年の冬、きみと別れ』

「予想した四作中三作が上位三冊を占めた」わけではないけれど、大賞は「対抗」の『村上海賊の娘』でした。

さて、大賞を受賞した和田竜さんですが、BSプレミアムの「BS歴史館」に出演しているのを見たことがあります。

日本の歴史の大きな転換点には、実は、海賊の存在があった!?12世紀末の源平合戦の勝敗を分けたのは、源氏が、最終的に有力海賊を味方にして、平氏を圧倒したためといわれる。さらに、戦国時代、毛利軍に味方し、瀬戸内海の覇者・村上海賊は、信長軍に勝利した。その強さの秘密とは何か?彼ら海賊のおきてと独特の戦法とは?最新の発掘史料をもとに、歴史の陰に埋もれている知られざる海賊の素顔に迫る。【出演】作家和田竜ほか

「反逆者か?英雄か? 日本の海賊・知られざる真実」

めっちゃチャライ感じの人だったので、最近は歴史小説をチャライ人が書くんだ!と驚いてしまいました。吉川英治とか、司馬遼太郎とか、永井路子とかを読んでたんで、違和感が…。w

この人、『のぼうの城』の著者でもあるんだよね。映画はテレビで見ました。野村萬斎さんの演じる成田長親は、「でくのぼう」だが、領民にめっちゃ人気があるって設定でした。石田三成による忍城の水攻めが失敗したのは、長親個人の人気ではなく、成田氏が善政をしいていた(さらにいうと、北条氏も年貢が安かった)からなんだけど、まあ歴史小説ですからね。あと、城代が殺されちゃたら負けだから、敵前で田楽を踊るのはアウトでしょ。まあ、場面としてはオモシロイし、萬斎さんが主役なのもそのためなんでしょうが…。

村上水軍の首領が女という話、どこかで見たことがあると思ったら、後藤久美子主演のドラマ「鶴姫伝奇」(1993年12月28日に日本テレビ系列で放映)だった。この話、伊予国(愛媛県)大山祇神社に伝わる鎧が、胸部が膨らんでいる一方で腹部は細く作られているので、女性用ではないかということから、三島安精が書いた小説『海と女と鎧 瀬戸内のジャンヌ・ダルク』が元になっているお話です。しかし、鎧の専門家からいわせると、たんに歩行機能を向上させるためにそうしたにすぎず、女性のものとは断定できないそうです。

『村上海賊の娘』も、このあたりからインスパイヤされたのかもしれませんね。ただし、こちらの主人公は、大女でブサイクなんだそうで、なつみかん(田中菜津美)あたりを主人公にしてドラマ化したらどうでしょうか?(爆)

2014.04.09 | | トラックバック(0) | コメント(0) |

「本屋大賞」なんてもんがあることを初めて知った。w

 「チーム・バチスタの栄光」などの小説で知られる医師で作家の海堂尊さんが自身の公式サイトで、書店員による投票で選ばれる文学賞「本屋大賞」を痛烈に批判した。

  発言をめぐりネットで賛否両論の議論が盛り上がっている。

「チーム・バチスタ」作者が本屋大賞を痛烈批判 書籍の売り上げ低下傾向に拍車を掛ける?

そよりオドロイタのは、海堂さんが、学部はちがうが、大学の先輩だったということ。もちろん、直接会ったことなどないが、友人のOくんは部活の関係で彼の本名を知ってるんだろうな。

「書店の従業員ほど本を知らない」と思うようになったのは、大学生のころから。まあ、知恵がついてきたころから、ずっとそう思っている。本屋の店員だから、本に詳しいだろうなんて思ったら、オオマチガイ。探している本がどこにあるかも知らないんだから…。あと、著者をあげて「こういう内容の本らしいんだけど?」と聞いても、彼らは???なので、まったく役に立たない。

今はちがっているのかもしれないけど、店員に何も期待してないから、そもそも質問すらしない。欲しい本は、ネットで書店にあるかどうかだけ調べて、買いに行っている。だから、今どうなのか、わからない。

それはともかく、本屋が減ったのは、本が売れないだけでなく、万引きのせいでもある。1~2冊じゃなくて、何十冊もごそっとやられたら、やる気をなくす。万引きした本をブックオフに転売する輩がいて、連中が本屋を5000店ほど潰した。

それと、本を読む習慣のない人が増えたことも…。その点、HKT48のメンバーは、もりぽ(森保まどか)、さくらたん(宮脇咲良)、める(田島芽瑠)、わかちゃん(若田部遥)、意外にも村重(杏奈)と、本好きが多い。

読書好きが昂じて金があると買ってしまうので、30年間に蔵書が2500冊くらいになってしまった。家の建て替えで500冊を処分したが、残りの2000冊で書棚がいっぱいになってしまった。それでも、また新しく買っちゃうんで、もう置く場所がない。(涙)

2014.03.20 | | トラックバック(0) | コメント(2) |