栃木県那須町の雪崩事故にかんする検証委員会で、死亡した生徒の班を引率していた教員がつぎのように証言したそうだ。

 栃木県那須町で登山講習中の高校生ら8人が亡くなった雪崩事故で、死亡した生徒の班を引率した責任教諭(48)は何度か途中で引き返そうとしたものの、最終的には計画外のルートを進む判断をして雪崩に遭ったと説明していることが分かった。「雪の状態や斜面の角度から大丈夫だろうと考えたが、状況判断が甘かった」と話しているという。3日にあった県教委の検証委員会で、こうした内容が報告された。

 (前略)ゲレンデから樹林帯を抜けたところでいったん訓練を止めた。だが「もう少し上に行きたい」という生徒の希望があり、この責任教諭が計画にはない大岩を目指すルートを選んだ。

 責任教諭は角度が急になる斜面の手前で生徒らに「もう終わりにしよう」と伝えたが、「さらに進みたい」と言われたといい、岩の近くまで行って帰ると判断。再び進み始めて雪崩に遭った。責任教諭は「もっと多くの方々に判断を仰いでいればよかった」と話しているという。

責任教諭「生徒に進みたいと言われ」 那須の雪崩事故

《生徒が進みたいと言ったから、進んでしまった》って証言しているようだけど、事故直後にNHKに取材に答えていた生徒の証言とはずいぶんちがう。

講習会に参加して雪崩に巻き込まれた男子高校生が、当時の様子についてNHKの電話取材に答えました。

高校生は講習中の天候について、「おとといから雪の上に張ったテントに宿泊しながら講習に参加していた。きのうから雪が激しく降り、けさは50センチほどの積雪になっていた」と話しています。

27日の講習については「茶臼岳まで登る予定だったが、積雪が多かったため、引率した教員などが話し合い、ゲレンデの一番下から雪をかき分けて進む訓練に変更された。私は、こんなに多くの積雪の中で訓練をすることに不安は大きかった」と話しました。

雪崩が起きた当時の状況について「訓練の途中に休息しようと班ごとに座り込んだときに、強い風が吹いて前方が真っ白になった。すると、白いものがどっと来て、引率の教員が『ふせろ!』と声を上げた。私たちは伏せたが、体に雪をかぶった形になった。私たちなど、動ける人がまわりの埋まった人を救出した。腹部が痛いと訴え、けがをした人もいた。私たちは木の下にいたため被害が少なかったが、居場所が悪かった人たちが埋もれてしまったかもしれない」と話しました。

そのうえで「講習中に教員たちは雪崩は全く想定していない様子だった。けさ積雪がひどかったので慎重に状況を見極め、講習を中止する決定をしてほしかった」と話していました。

雪崩で高校生等8人死亡

どっちがホントなんだろうか?


リンクがキレてたら…

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2017.06.03 | 登山 | トラックバック(0) | コメント(0) |

インターハイ予選への出場中止は知っていたが…。

 那須町の雪崩事故を受け、9月30日~10月1日に本県開催予定だった第61回関東高校登山大会の本県での開催が中止となったことが21日、県高校体育連盟(高体連)への取材で分かった。他都県で開催するか、大会そのものを中止にするかなど、関東高体連が今後の対応を協議しているという。

 県高体連によると、本年度の関東大会は同町の那須岳(茶臼岳)や朝日岳などを会場に開く計画となっていた。本県開催は2008年10月以来、9年ぶりの予定だった。

今秋の関東高校登山大会、栃木県での開催中止 那須雪崩事故受け

まさかの1500m以上の山に登るな! テント泊が必要な山登りは禁止!は報じられていない。





このような栃木県教育委員会に対して、《「冬山全面禁止」は危険だ》という声も上がっている。

 今回の雪崩事故を受けて、高校山岳部はどのような方向に進むのだろうか。JNNでは全国の教育委員会にアンケート調査を行い、山形県以外の46都道府県から回答が得られた。事故の前から、スポーツ庁は冬山登山を「原則禁止」とする通知を出しているが、「禁止」や「全面禁止」としたのが、検討中を含めると11都県に上った。

 冬山登山を全面禁止にした場合、“春山”や“秋山”で吹雪などの悪天候に遭遇したときに、身を守れるのだろうか。「冬山は原則禁止だから、雪崩の危険も学ぶ必要がない」と判断しているとしたら、心配である。見過ごされがちだが、今回の事故は「登山訓練の講習中」だったのである。その講習に雪崩リスクを学ぶプログラムが含まれていたら事故は起きなかったのではないか、との思いもめぐる。

 一方、「原則禁止」や「全面禁止の予定はない」とした道府県のうち、岡山県は「雪のある山での活動を一律に禁止してしまうと、雪に対処する技術が習得できない、かえって危機回避能力が身につかなくなってしまうといったことも考えられることから、今以上に安全の確保、安全性の確認を徹底した上で実施することが望ましい」としている。

 「冬山」と言っても全てが危険なわけではなく、安全に上れる山やルートはたくさんあるのだ。岡山県のように、安全なところで雪への対処方法を経験し、リスクを学ぶことこそ重要なのではないか。若い命を守るためにも、間違った方向に進まないよう祈りたい。

遺族に一刻も早く説明を、「冬山全面禁止」は危険だ

正しい雪山知識がなかったから、雪崩事故が起きたわけで、それを学ぶことを禁止するのは本末転倒のような気がする。

2017.05.03 | 登山 | トラックバック(0) | コメント(0) |

埼玉県の防災ヘリが有料化される話は前から知っていたけど、この記事

救助を有料化すると救助隊員の生命が守られるって?

を読んで驚いた。ここで引用されている民進党の県議の記事を読むと、ホントにそんなことが主張されていたようだ。

昨日、防災ヘリ有料化条例が可決した。
防災ヘリの有料化で防災ヘリ隊員の命を守ることになる
といわんばかりの賛成派の論調だった。
涙を流さんばかりの討論者がいた。
声高に有料化を主張すれば、
ヘリの隊員の命を守ることができる。
そんな論調だった。
声高にこの条例を訴えれば無罪放免ではない。

防災ヘリ有料化条例可決 公平性が担保できない

救助の有料化で救助隊員の生命が守られるのなら、山岳救助だけではなくて他の救助活動も例外なく有料にすればええやん、と思います。危険なレスキューは山岳救助だけではないですよ》。まさにそのとおり。

しかも、山岳救助に携わる人たちからの聞き取りはいっさい行っていないようだ。

この1か月間、警察、消防、秩父山岳関係者、観光関係者と現地に出向き面談した。

公平性が担保できないから、混乱することが必至だと
心配する声がほとんどだった。
現場をよく知っている人たちの声を聴いたうえで
本当に意思決定しているのか?
答えはNOだ。
お話を伺った方から、本当の話を聞いてもらっていない。
多くの方々から
そう言葉が返ってきた。

[同上]

議会が脳内で決めちゃったんじゃないのか?

那須の雪崩事故で高校生ら8人が亡くなった事故当日の可決だった。あれは、一部教師の「雪崩は絶対に起きない」という思い込みがあんな惨事を引き起こしたのに、埼玉県議会には山岳救助の専門家の話を聞きたくない議員がたくさんいるようだ。現場の声を聞きましょうよ。orz

2017.04.12 | 登山 | トラックバック(0) | コメント(0) |

登山ガイドでネイチャーガイド・リス代表の野中径隆氏が、那須の雪崩事故以来の野口健氏らの発言について批判しているが、批判の仕方がなんかちがうような気がする。




具体/抽象、客観/主観を座標軸に表わすと、以下のようになる。



どうも、野中氏は、主観的で抽象的な意見は悪く、客観的で具体的な意見は良く、山岳ガイドは登山者に客観的で具体的なアドバイスをするべきだと考えているようだ。



オイラは、具体/抽象という言葉よりも、個別/一般という言葉の方が良いと思っている。そして、悪いのは、個別的・主観的な方法を、一般的・客観的な方法だと思い込んで、押しつけることだと思っている。



後で書くけど、この世の中には長沢くん(欅坂46の長沢菜々香)みたいな特殊体質の人がいて、この手の人が登山家に多いような気がする。

瞬発力より持久力

だから、登山家の個別的・主観的な方法を、一般的・客観的な方法として、ふつうの登山客に当てはめるのはかなり危険だと思う。

2017.04.08 | 登山 | トラックバック(0) | コメント(0) |

『毎日新聞』の図に軽くツッコミを入れさせてもらうと…



【那須雪崩】悪天候…湧き出る「なぜ」「なんで」事故1週間

ラッセル訓練の先頭に教師が立ったら、ラッセル訓練にならないんですけど…。ラッセル訓練を知らない人が脳内で考えた図ですか?w

昨夜の「真相報道 バンキシャ!」の報道の方が正しいと思う。

ここから14人は隊列を縦に、先頭は経験が豊富な生徒が選ばれ、亡くなった浅井譲さんと、もう1人が交互に入れ代わっていたという。3番目には大金実さん、6番目には鏑木悠輔さん、萩原秀知さんは9番目、奥公輝さんと佐藤宏祐さんは10番目か11番目だったという。12番目にいた高瀬淳生さんの後ろには教師の毛塚優甫さんがいて、最後尾には救出されたベテラン教師がいたという。

真相報道 バンキシャ! 2017.04.02

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2017.04.03 | 登山 | トラックバック(0) | コメント(0) |

3月29日に行われた栃木県那須町スキー場近くでの雪崩事故での記者会見。県高校体育連盟登山専門部委員長で、登山講習会の現場責任者の猪瀬修一教諭が主に話している。



この猪瀬教諭の発言は、現場責任者なのに、当事者意識がまったくなく、異様に感じる。しかし、教師の人間関係から見ると、ふつうの態度なので、オイラはとくに驚てはいない。教師の人間関係とは、対等の教師が集まってつくっており、他の教師のすることにいちいち口を出さないものなのだ。

だから、猪瀬教諭は、今日で終る講習会の残務整理をして、ラッセル訓練をしている教師から連絡があったら、それに対応するのが自分の仕事だと思っている。つまり、彼が、この講習会の主宰者で、何か問題が起きたら、全責任が自分にかかってくるとは思っていないのだ。

ラッセル訓練では、生徒を班に分け、それぞれの班に教師がつく。そうなると、現場で何か起きても、いちいち猪瀬教諭に連絡して、その指示に従うことではなく、現場の教師が自分で判断することになる。これが「職員室の流儀」だ。

しかし、これは登山家からしたら、異常なことである。登山でパーティーを組んだら、リーダーを選び、何か起きたらリーダーに報告して、その指示に従うのはアタリマエのことだからだ。もちろん、それができないのなら、個々人の判断で行動するが、個々人の判断を優先することはない。ベースキャンプで連絡を受けている人がリーダーならば、ものを運ぶからといって、リーダーが無線機から離れることは絶対にない。

「職員室の流儀」を山に持ち込んでしまったから、こんなオカシナことになってしまったのだ。

途中で、どの班だか忘れたが、雪崩に巻き込まれたときの教師の対応が語られている。その教師は、雪崩に巻き込まれたとき、まず自分の班の生徒が無事かどうか調べ、誰も被害を受けていないことで安心している。そして、他の班の教師から、1班が雪崩に巻き込まれてたいへんなことになっているのを知らされるまで、他の班を心配していないのだ。山では、他のパーティーが遭難しても、助ける能力があるのなら、助けに行くのがアタリマエだからだ。

これは、まさに「職員室の流儀」であって、「山の流儀」ではない。

2017.04.03 | 登山 | トラックバック(0) | コメント(0) |

那須で高校生ら8人が死亡した雪崩事故、知れば知るほど、教師のシロウトぶりが明らかになり、生徒が死ぬように仕向けたとしか感じられない。

 訓練では、斜面下の1本の木が生えた辺りから斜面を登り始めたという。救出された生徒の関係者の証言による縦一列になって、登っていったという生徒ら。そして、木々が密集している一帯を抜けたところで、生徒らは表層雪崩が起きないかどうかを確認する作業を行ったという。

 これは、簡易的に確かめる方法で、生徒らは前日の講習で習っていたため、教師の指示ではなく自主的に行ったそうだ。その方法で、「雪崩の兆候はない」と判断し、尾根沿いに登り始めたという。

生徒らの行動判明、顧問は無線放置

生徒たちが行ったのは「弱層テスト」と言われるもの。

雪山でおこる雪崩事故のほとんどは、積雪内の弱い層の上につもった雪が崩れる表層雪崩によるものだ。 この弱い層が弱層(厚さ数ミリから数センチほどの崩れやすい雪の層のこと)と呼ばれるもので、 つまり登山者の登下降や山スキーヤーの滑降などの刺激を受けて弱層が破壊される事によって、 弱層の上に積載している雪が崩落して表層雪崩がおきるというわけだ。 そこで雪崩の危険度を判断するには弱層の有無を調べれば良いわけで、その方法が次に紹介する弱層テストだ。 弱層テストは、斜面が変わる度に行わなければ意味がないので、面倒でもマメに行う癖をつけよう。
  1. 斜面の雪面に手で直径30cm程度の円を描き、両手で雪をかき出しながら高さ20~30cmの円柱を掘り出す。

  2. 円柱の上部を両手で抱えるようにして手前に引っ張る。

  3. 1.~2.の作業を繰り返し、抱える位置を順次下にずらしながら引っ張っていく。 最終的には深さ70cmくらいまで観察する。

  4. 軽く引っ張るだけで円盤がはがれたら雪崩誘発の危険大。
  5. 薄い円盤が何枚もはがれても雪崩誘発の危険あり。

【雪山直前対策】雪崩で死なないための10の法則

しかし、「弱層テスト」は、前日に習ったばかりなので、ちゃんとできていのかは分からない。てか、教師がちゃんとできているかチェックしろよ。

 目指したのは天狗岩と呼ばれる岩で、そこまで行って引き返す予定だったという。しかし、天狗岩に近づいたところで雪崩が発生。生徒たちは雪に流されたとみられ、天狗岩のかなり下で埋まった状態で発見された。警察の30日の現場検証では、雪崩は少なくとも160メートルの長さにわたって起きたことが確認されている。

 現場で引率していた教師から「雪崩の恐れがある」という注意はなかったと話す生徒の関係者。しかし、山岳の専門家は、天狗岩付近は斜面の傾斜が変わる場所のため、雪同士がくっつく力が弱く、ラッセルなどの刺激を与えると亀裂が入る可能性があると話す。

これは、ラッセル訓練などではなく、立派な雪山登山だ。ラッセル訓練はイイワケなのではないのか?

さらにいうと、前掲の10の法則のうち、《2.大量降雪があったときには行動しない》《4.雪崩の危険地帯には近づかない》《7.斜面のトラバースはひとりずつ》《9.雪崩ビーコン・スコップ・ゾンデは必携》などに反していて、言葉は悪いが、生徒が死ぬように仕向けたような印象すらあるんだが…。



山岳救助隊員が自分たちでも足を踏み入れたことがないくらい危険な場所だと証言。

栃木・那須町で高校生ら8人が雪崩に巻き込まれ死亡した事故で、救助にあたった山岳救助隊員らが、献花台を訪れ、当時のくわしい状況を証言した。

救助にあたった山岳救助隊員は、「2メートルくらいは雪の下に埋まっている状況でした」、「ほとんど全員の方が、顔は真っ白、または黒くなり始めている状態で。全く呼びかけにも反応なし」、「なぜ、ここに...大事な子どもたちを連れてきたのか」などと話した。

また救助隊員は、事故が起きた現場は危険な場所で、山岳救助隊員でも足を踏み入れたことがないと証言した。

講習の主催者は、予定の登山が悪天候でできなくなった場合の訓練計画を定めていなかったこともわかり、警察は訓練を行った判断が適切だったか捜査している

フジテレビ系(FNN) 4/2(日) 12:20配信
山岳救助隊員、事故当時の状況語る

狂ってるな。


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2017.04.02 | 登山 | トラックバック(0) | コメント(0) |

火山学者の早川由紀夫氏が、那須で高校生ら8人が死亡した雪崩事故についてツイートしているが、どうやら本人は雪山を知らないようだ。



ビーコンだけで救助できるわけないんだが、それを知らないのだろう。





雪山に潜む危険の巻

ビーコン、ゾンデ、スコップ、これら「三種の神器」が揃って、初めて救助できるのだ。

今回の事件で、講習会を開いた教師たちは、1)雪崩が起きることが予想できたのに生徒を雪山に登らせた、2)ビーコン、ゾンデ、スコップを携帯せずに雪山に登らせた、という2つの過ちを犯している。また、1)の可能性が限りなく低くても、2)は用意すべきだ。自然相手に絶対安全はないからだ。

2017.04.02 | 登山 | トラックバック(0) | コメント(0) |

那須で高校生ら8人が雪崩で死亡した事故で、県立大田原高校の校長と山岳部顧問が記者会見した。

 栃木県那須町のスキー場付近で高校生ら8人が死亡した雪崩事故で、登山講習会の講師役として引率した教諭3人が全員、雪をかき分けて道を作りながら進むラッセル訓練について、雪崩の発生を予想していなかったことが30日までに分かった。

 責任者だった男性教諭は「雪の上を歩かせたかった」と述べており、経験による慢心が惨事を招いた可能性もある。

 県警は業務上過失致死傷容疑も視野に、教諭ら関係者から事情を聴くなどして、判断に問題がなかったか調べている。

 犠牲者が出た県立大田原高校の山岳部顧問で、講習会の責任者だった猪瀬修一教諭(50)は29日の記者会見で、雪崩のあった日は雪が降っていたため、当初予定していた登山を断念したと説明。一方、積もった雪が30センチ程度しかなく、風もほとんどなかったため、「ラッセル訓練には向いていると判断した」と述べた。

 猪瀬教諭は麓の旅館に設置した本部に詰めており、詳しい状況は分からなかったが、現場にいた教諭2人の意見を信頼し、予定変更を決定。2人とも登山歴25年以上のベテランだが、雪崩の危険には触れず、自身も「絶対安全だと思っていた」と振り返った。 

時事通信 3/30(木) 5:06配信
講師3人、危険予想せず=「雪山歩かせたかった」―経験による慢心か・栃木雪崩

登山に絶対安全はないだろ。野口健氏もこんなツイートをしているぞ。



24時間で30cmの降雪で雪崩のリスクがあるんじゃなかったっけ。当日は9時間で34cm。なんで絶対安全なんだろうね。しかも、自分は旅館にいて現場を知らないはず。責任逃れの発言としか思えない。

一方で、スポーツ庁は高校生の冬山登山を原則禁止だという。

 スポーツ庁は今回の事故直後に全国の都道府県教委に高校生の「冬山」登山を原則禁じるよう再通知した。毎日新聞が関東・東北の1都12県の高校体育連盟に取材したところ、青森▽秋田▽宮城▽山形▽福島▽群馬▽栃木--の7県が11~3月の積雪期に登山技術の講習会を開催しており、いずれも入山時期の見直しや雪崩遭遇時に位置情報を知らせる電波発信機(ビーコン)の配備など、安全管理を見直す検討を始めたと回答した。

<那須雪崩>雪山登山あり方賛否「原則禁止」「判断力育成」

これに対して、野口氏は以下のように反論した。

 (前略) 雪崩のリスクは冬より春の方が高いことから季節で区切ることに疑問を呈し、毎日新聞の取材に「今回の事故は、責任者が現場を見ることもなく急きょ予定を変更するなど、責任者に基礎知識が欠けていた。問題の本質は判断ミスで、冬山だからというわけではない」と言い切る。

 野口さんは夏山でも暴風雨による低体温症の遭難が起きる可能性があることなどを指摘したうえで、季節ごとの一律規制よりも、状況を見極める能力を重視している。また、「引率者である教諭の役割は山岳ガイドに等しい」と話し、登山は命にかかわる活動だということを念頭に、顧問の教諭が山岳ガイドの資格を取ったり、外部の専門家をコーチに招いたりするなどの対応が必要だとも話した。

また、野口氏は


と疑問を呈していたが、その後、こんなことが明らかになった。

その後の警察などへの取材で、8人は樹林帯を抜けた標高の高い斜面で雪崩に巻き込まれたとみられることが分かりました。8人はいずれも圧死で、雪崩の直撃を受けた可能性があるということです。事故が起きた周辺は雪崩危険箇所とされていて、日本雪崩ネットワークによりますと、樹林帯の中であれば、木が障害物になって雪崩が直撃しなかった可能性があるということです。警察は、引率した教師らの判断に誤りがなかったか捜査を進めています。

雪崩で8人死亡 標高の高い斜面で巻き込まれたか


講習会を開いた教師たちはいったい何をしたのかったのか? 謎は深まるばかりだ。


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2017.04.02 | 登山 | トラックバック(0) | コメント(0) |

登山講習中の高校生等が、那須のスキー場付近で雪崩に巻き込まれ、死亡した。

27日、栃木県那須町にあるスキー場付近で雪崩が起きて登山の講習中の高校生と教員合わせて48人が巻き込まれ、このうち、男子生徒7人と男性教員1人の合わせて8人が死亡しました。このほか、生徒ら40人がけがをしていて、警察と消防は、雪崩が起きた当時の状況を調べています。

27日午前8時半ごろ、栃木県那須町にある「那須温泉ファミリースキー場」の付近で雪崩が起き、登山の講習を受けていた県内の高校の山岳部の生徒や教員合わせて48人が巻き込まれました。

警察によりますと、このうち、県立大田原高校の男子生徒7人と男性教員1人の合わせて8人が死亡しました。

雪崩に巻き込まれた高校生ら8人の死亡確認

東京山岳ガイド協会・下越田功会長によると、「閉鎖されたスキー場は自然に返る」「24時間で30センチの積雪は危険(現場は9時間で34センチ!)」「もし横並びのラッセル訓練だとしたら雪崩を起こすリスクがある」そうだ。

【なぜ起きた?】スキー場雪崩、専門家解説

講習に参加して雪崩に巻き込まれた高校生も危険を感じていたと証言している。

高校生は講習中の天候について、「おとといから雪の上に張ったテントに宿泊しながら講習に参加していた。きのうから雪が激しく降り、けさは50センチほどの積雪になっていた」と話しています。

27日の講習については「茶臼岳まで登る予定だったが、積雪が多かったため、引率した教員などが話し合い、ゲレンデの一番下から雪をかき分けて進む訓練に変更された。私は、こんなに多くの積雪の中で訓練をすることに不安は大きかった」と話しました。

     (中略)

そのうえで「講習中に教員たちは雪崩は全く想定していない様子だった。けさ積雪がひどかったので慎重に状況を見極め、講習を中止する決定をしてほしかった」と話していました。

講習会参加の男子高校生は

なんでそんな状況でラッセル訓練なんてしたんだろうね。ラッセルとは、雪山登山の際、雪が積もって歩きにくくなっている斜面を、先頭を歩く者が雪を踏み固めて、後の者が登りやすくするために行う行為で、とても疲れるので、訓練をやめたからと言って文句を言う者はいないと思うんだが…。教師たちは雪崩のリスクを冒してまでやりたかったのかな?


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2017.03.28 | 登山 | トラックバック(0) | コメント(0) |

長沢背嶺で行方不明
長沢背嶺で行方不明の女性の遺体が見つかる

で紹介した山岳事故の現場が判明した。場所は、長沢背嶺ではなく、タワ尾根だった。ウトウの頭の西側、大京のクビレから南にある、ウトウ沢の中間あたりらしい(クリックすると下図が大きくなる)。



コチラの記事

酉谷山遭難事故について (2016)

を読んでいたら、コチラの記事

酉谷山滑落事故に思う(再修正・再追記あり)

に女性の遺体を発見した方からのコメントがあった。

発見した者です
場所はウトウの頭の西側、大京のクビレから南にあるウトウ沢の中間辺りです



地名は正確かは自信がないのですが分かる範囲で説明します。
ウトウの頭から大京谷の峰までが岩稜帯で鞍部が大京のクビレです。
鞍部から南にウトウ沢が有ります。上部は幅広で中間部で谷が狭くなり急になってき、谷の両側が尾根筋となってきます。
ガレた急な沢を降りると右から更に急な沢と合流します。
その直ぐ先、右側の岩場の下側で横たわっていました。 (合掌)
岩場は先ほどの右側尾根筋の末端です。
酉谷山の往路、復路のどちらで事故に遭遇したかは不明ですが、多分下山時に沢筋で降りるか尾根筋で降りるかの判断により滑落したのではないかと思います。
ふみ跡も目印のテープも1箇所しかなく、自分も沢筋、尾根筋どちらで下りるか迷いました。

発見者は、大京ノクビレからウトウ沢を下って、孫惣谷林道に出るコース(登山道ではない)を行こうとして、遺体を見つけたらしい。遭難した女性は、タワ尾根(ここも正式な登山道ではない)を日原方面に下ろうとして道を間違え、ウトウ沢に入ってしまい、滑落して亡くなったようだ。

大京ノクビレとウトウの頭の間に大岩があり、そこを巻くのだが、大きく巻くとウトウ沢に入ってしまうらしい。また、下りの場合、大岩に登ってしまうと100mくらい滑落する恐れがあるそうだ。

オイラは、もう登山はしないと思うが、登山をする人は登山道でないコースを行く場合は気をつけてほしい。

2016.05.18 | 登山 | トラックバック(0) | コメント(0) |

長沢背嶺で行方不明

の女性の遺体が見つかった。

 警視庁青梅署は、東京都奥多摩町日原の山中の崖下で女性の遺体を見つけ、4月30日に入山して行方不明となっていた武蔵野市の無職の女性(62)と確認した。

 青梅署によると、遺体は5月8日、登山者の男性が登山道近くにある崖の約20メートル下の沢で発見、近くの駐在所に届けた。誤って転落し、全身を強く打って死亡したとみられる。9日朝に署員が収容した。

 女性は15年ほどの登山歴があった。4月30日、東京と埼玉の都県境にある酉谷山(1718メートル)などに1人で日帰り登山する計画書を青梅署の交番に提出しており、5月3日に家族が警察に届けた。同署と埼玉県警が捜索していた。遺体が見つかったのは酉谷山に向かう途中にある沢。

崖下に不明の62歳女性の遺体 登山中に滑落か 東京・奥多摩町

こちらの方のブログ記事にこの女性が滑落した可能性がある場所が記されている。

 この女性は、東日原を起点に長沢背稜を周回するコースを取ったものとも考えられる。その際、道迷いで入り込むことが予想されるのは、酉谷山頂上からの「小黒」への踏み跡であろう。次に考えられるのは滑落だが、スパッと切れ落ちてその急斜面が相当の長さで谷に向かっているところがあるのは、

① 東日原から一杯水避難小屋
② 七跳山分岐~酉谷山避難小屋
③ 酉谷山避難小屋~タワ尾根分岐
④ 天祖山からの下山終盤

である。

 奥多摩も秩父も、急斜面で足を踏み外したら致命傷になる場所は多く、「道迷いしても決して低い方(谷)に降りてはいけない」というのは、地元の集落に住む人の私への忠告であった。

酉谷山の遭難事故(2016)

女性の遺体は東京都側で見つかったので、「小黒」への道迷いではない。また、「遺体が見つかったのは酉谷山に向かう途中にある沢」とあるので、①や④ではないだろう。

場所は以下の地形図で(クリックすると大きくなる)。なお、小川谷林道は、東日本大震災によって上部の岩石が崩落してくる危険性があるため、通行止めである。

2016.05.11 | 登山 | トラックバック(0) | コメント(0) |

長沢背嶺は人があまり行かないところ。そこで行方不明とは…。

 3日午前10時25分ごろ、奥多摩方面に単独で登山に出掛けた東京都武蔵野市の無職女性(62)の夫(64)が「妻が登山に行くと言ったが、帰ってこない」と警視庁武蔵野署に届け出た。

 埼玉県の秩父署によると、女性は4月30日午前8時ごろから、奥多摩町の東日原から酉谷山(標高1718メートル)や天目山(同1576メートル)などに登り、同日に帰宅する行程の登山届を警視庁青梅署奥多摩交番に提出していた。県警山岳救助隊は3日から6人で酉谷山や天目山の登山道を捜索したが、発見には至らなかった。4日午前5時から捜索を再開する。

 女性は紺色のジャケット、青色のズボン、グレーの登山靴、両側に赤色の線が入ったベージュ色のリュックを身に付けていたという。

62歳女性が山岳遭難か 秩父署が捜索、発見できず…4日に捜索再開

東日原から入山したのなら、滝入ノ峰までは急登だが、一杯水(天目山)までは緩やかな登り、酉谷山、水松(あららぎ)山は平坦な巻き道だ。そこから天祖山を通って八丁橋に下山するコースを選んだと思う。水松山から先は、アップダウンのある尾根道なので、高齢女性はあまり行かないのではないのかな?

2000年11月19日(日) 長沢背嶺

水松山から天祖山には梯子坂ノクビレという急登があり、天祖山から八丁橋までは急坂を下りるので、ちょっと怖い。ちなみに、オイラ、天祖山の下りで、登山道を見失い、バスに乗り遅れたことがある。まあ、秋の紅葉で赤いテープを見失ったのが理由なんだが…。

2000年11月9日(木) 天祖山

ほかに、七跳山と酉谷山から小川谷林道に下りる道と、タワ尾根の頭からタワ尾根を通って日原鍾乳洞に下りる道がある。尾根道や巻き道から滑落すると、見つけるのがたいへんだ。見つかって欲しいな。

2016.05.04 | 登山 | トラックバック(0) | コメント(0) |

棒ノ折山(ぼうのおれやま=棒ノ嶺)で滑落死亡事故が起こった。

 埼玉県飯能市下名栗の白谷沢近くの山道では1日午前10時45分ごろ、千葉県船橋市の無職、池谷誠司さん(77)が滑落し、搬送先の病院で死亡が確認された。埼玉県警飯能署によると、池谷さんは仲間5人とともに棒ノ嶺(969メートル)に向かっていた。

春山遭難:相次ぐ滑落、3人死亡 北ア14人救助要請



埼玉 棒ノ折山 1人死亡
埼玉と東京の県境にある標高969メートルの棒ノ折山では、1日午前、グループで登山をしていた男性が登山道から滑落しました。消防や警察がヘリコプターなどを出して捜索したところ、山道から7~8メートルほど下の斜面で男性が倒れているのが見つかり、病院に運ばれましたが、頭などを強く打って、死亡しました。

北アルプスなど各地の山で遭難相次ぎ死者も

オイラが蕎麦粒山(そばつぶやま)に登ったときの記事。

2001年8月2日(木) 蕎麦粒山

このなかで、名栗から棒ノ折山に登って大丹波に降りた初老の男性が、登山道に花と線香が供えられていたのを見たと話していた。

棒ノ折山付近の地形図(クリックすると大きくなる)


滑落した人と同じコースをつかって上った人のブログ記事。

棒ノ嶺(白谷沢コース)
棒ノ嶺(ゴルジュの道から林道大名栗線へ)
棒ノ嶺
棒ノ嶺から滝ノ平尾根へ
棒ノ嶺(河又へ!そして帰還!)

これによると、白谷沢が、楽しそうだけど、けっこう危険な道なのが分かる。しかし、この人も登山靴は履いた方がよいと思うよ。

ぜんぜん関係ないけど、自転車で名栗湖に行ったときの記事。

2002年3月19日(火) 荒川・名栗湖・柳瀬川

川又から有間ダムまでの坂がかなりの急登だった。名栗湖を自転車で一周し、白谷沢コースの入口の白谷橋を通り、ここから登山できると確認したのを憶えている。


リンクがキレてたら…

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2016.05.02 | 登山 | トラックバック(0) | コメント(0) |

とりあえず、無事でよかった。

 9日午後7時15分ごろ、東京都江戸川区の高校2年の男子生徒(16)から「富士山に出かけたが、身動きが取れない」と母親を通じて山梨県警に通報があった。県警富士吉田署によると、山梨県側の7合目(標高約2800メートル)付近にいて、けがはないとみられる。生徒が携帯電話で母親に連絡した。県警が10日早朝から救助に向かう予定。

 同署によると、生徒は9日午後2時から単独で登山を開始。母親の県警への説明では、生徒に登山経験はなく、冬山の装備はしていないという。富士山の山梨側の山開きは7月1日で、この時期の登山道は雪に覆われている。気象庁によると、9日午後7時の山頂の気温は氷点下8.3度。【藤河匠】

厳寒、16歳SOS…登山経験なし、冬山装備なし

富士登山をしたことはないが、「ネ申テレビ」の富士登山の回を見ると、7合目まではなだらかな登りで、そこから先が急登になるので、そこで動けなくなったのだろう。

富士登山オフィシャルサイト

「登山経験はなく、冬山の装備はしていない」←無謀というより、無知のなせる技。富士山だと5月でも冬山装備が必要なのだが…。

「9日午後7時の山頂の気温は氷点下8.3度」←正月の七ツ石山(標高1,753m)

2001年1月7日(日) 鷹ノ巣山・七ツ石山・唐松谷林道

でも、気温は-5℃だから、それより寒いわけだ。


で、記事を書いていたら、救助の知らせが届いた。

 9日に富士山に単独で登り、山梨側の7合目付近で遭難した東京都江戸川区の高校2年の男子生徒(16)が10日朝、山梨県警ヘリ「はやて」によって無事救助された。県警富士吉田署によると、目立ったけがはなく、元気だという。

 県警が10日早朝から地上の山岳救助隊と、ヘリで捜索を開始。同日午前6時半ごろに、ヘリが7合目付近の登山道にいた生徒を発見し、救助した。同県富士河口湖町内の病院に搬送したが、体調に問題はないという。

 同署によると、生徒は9日、吉田口登山道から登山を開始。日没で身動きが取れなくなって母親を通じて県警に通報。その場で動かないようにして一夜を明かしたという。救助された生徒は登山計画書は提出しておらず、同署に「日帰りのつもりだった」と説明。7合目付近は雪に覆われているが、履いていたのは、登山靴ではなく長靴だった。同署は「登山経験がなく冬の富士山に単独で登ることは危険」と注意したという。【藤河匠】

遭難16歳高校生、無事救助

警察に怒られなくても、もうしないだろう。富士山はそういう場所だから。

2016.04.10 | 登山 | トラックバック(0) | コメント(0) |

交通保険に入ったり、行き先を告げて家を出たからって、交通事故に遭わない保証にはならないんだが…。

 調査を終えて、気になったことがありました。登山届提出の義務化について96%が賛成なのに、実際に提出した人は64人。山岳保険の加入者は59人でした。安全対策について、意識と実際の行動に隔たりがあり、この差が遭難増加につながっている気がしました。賛成の96人全員が登山届を出し、山岳保険にも加入するようになれば、遭難防止につながるはずです。

規制だけではない「安全な登山」対策

山岳保険に入っても、入山届けを出しても、山岳事故が未然に防げるわけではない。

登山届を提出し、山岳保険に加入すると遭難を防げるのでしょうか?何度も書いていますが、登山届にしても山岳保険にしても起きてしまった遭難事故に対処するためのものです。

新聞記者ですら遭難防止の意味を違えている

天候に注意しながら行動するとか、危険が予想される場所には近づかないとか、そっちの方が重要だと思う。水や食料を余分にもっていくとか、ビバークできる装備で行くとか、ヘッドランプをもっていくとかも、ことが起きてしまった後のためだけどね。

因果関係がよく分からない人が、新聞記事を書いている。『サイゾー』とか『ゲンダイ』ではなく、『朝日新聞』で…。w


リンクがキレてたら…

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2016.02.08 | 登山 | トラックバック(0) | コメント(0) |

この事故、「うっかりハイマツに縛り付けたらポキン!」事故として有名だそうですが、じつはそうではなかったのが裁判で明らかになったそうです。

この事故の事実の概要は…。
〔事実の概要〕

 札幌市内在住の会社員Aは,2011(平23)年1月31日,友人2名と共に,スノーボードをする目的で,後志管内積丹町の積丹岳(1,255メートル)に入山したが,同日午後,友人とはぐれ,下山を試みるも道に迷い,山頂付近でビバーク(野営)した。

 道警と消防が,翌2月1日早朝より捜索していたが,正午頃,Aは道警遭難山岳救助隊に発見された。しかし,隊員がAを抱き抱えて移動中,足元の雪庇を踏み抜いて,隊員3名とともに斜面を滑落した。隊員はAを探索・発見してストレッチャー(ソリ)に収容し崖上へ引き上げようとしたが,引き上げ作業中,再びAがストレッチャーごと滑落し,悪天候もあって救助隊は同日の捜索を断念した。

 翌2日朝,Aは崖下でストレッチャーに固定された状態で発見され,航空隊のヘリコプターで病院に搬送されたが,死亡(凍死)が確認された。

 Aの両親Xらが,Aの死亡は救助隊員の救助活動上の過失によるものとして,北海道に対して,父・母に各々4300万円余の国家賠償の支払いを請求して訴訟を提起した。

判例研究:長尾英彦「遭難者の救助活動における過失」
中京法学第48巻(2013年度)第3・4号合併号

この事故、新聞などでは、「うっかりハイマツに縛り付けたらポキン!」と折れたと報じられていた。


 滑落した機動隊員三人は、Aさんを救助用ソリに乗せ、二人がロープで引っ張り、二人がソリを押す形で急斜面を上り始めた。

 しかし、五〇メートル登るのにも一時間かかったため、ロープを引っ張る二人のうち一人を交代させようと、二本のロープを一時、斜面に生えていたハイマツに結び付けた。その枝が折れて、Aさんのソリが滑り落ちたという。

しかし、ロープの結び方が悪く、それで解けたことが裁判で明らかになった。

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2016.01.29 | 登山 | トラックバック(0) | コメント(0) |

2013年12月1日、富士山でヘリによる救助中、要救者を落としてしまった事件なんだけど、mixiでしつこく絡んでくるヤツがいたんで、いろいろ反論してたら、あることに気がついた。それは、救助の際、要救者は意識があったかどうか、という問題だ。

事件当日と翌日のニュースだと、要救者は、手を動かしていたが、意識がなかった、と報道されていた。

 市消防局によると、ヘリは1日午後3時45分に遭難現場へ到着。男性は手を動かしていたが、隊員の呼び掛けには反応がなかった。(中日新聞 12/1)

 救助を試みた時点で、男性は生存が確認されていたが、呼び掛けには応えられないほどのけがをしていたという。(静岡新聞 12/2)

 救助作業を進める映像には、午後4時8分、隊員が地上へと降り、取り残されていた男性を救助するために、金具を装着している様子が映っていた。この時、男性は、手は動くものの、呼びかけには応じない状態だったと、消防は説明している。(FNN 12/2)

ところが、12/4にサバイバースリングの使用が問題になると、翌日からは意識があったことになっている。

 消防航空隊の基準では、意識のある人を救助する際は補助ベルトを使わなくてもよく、市は「問題はなかった」と説明している。[要救者]は衰弱していたが目を開けて腕を動かしていたため、隊員は意識があると判断。補助ベルトをしないでつり上げた。(中日新聞 12/5)

意識がないのに、補助ベルトを使わなかったら、消防航空隊の基準違反となってしまう。そこで、意識があったことにして「問題はなかった」としたのか?

ちなみに、スリングの説明書には、《要救助者の落下防止のため、補助的に股下シートをつけました。必要に応じて股下シートを使用することで、体力のない人・子供を確実に確保し、落下の危険性を排除できます》とあり、体力のない人や子どもを吊り上げる場合は股間シートを使用するようになっている。意識のない人は、体力のない人や子どもよりも、落下の危険性が高いのは明らかだ。

なんか隠蔽体質みたいなものが見え隠れして、気分が悪いなあ。遺族が裁判に訴えたのは、真実を知りたいからなのではないかと思えてしまう。

ちなみに、多くの記事が削除されていたので、こちら

富士山滑落事故と救助ヘリからの落下事故

に残されていた記事を利用した。

2016.01.28 | 登山 | トラックバック(0) | コメント(0) |

富士山で遭難者を落として殺してしまった事故で訴えられた静岡市が、「もう3200メートル以上の出動はしません」と開きなった。w

  静岡市消防航空隊のヘリコプターが富士山頂付近で遭難した男性の救助中に落下させ、後に死亡が確認された問題で、静岡市が事故の検証などを踏まえ、「標高3200メートルよりも高い現場には出向かない」という基準を作っていたことが分かった。

  この事故をめぐっては、後に男性の遺族が訴訟を起こしている。今回の救助作業上の事故再発防止策は、過酷な条件下での二次災害を防ぐことを主眼に置いているが、危険が指摘される冬山登山をめぐるトラブルが、結果として行政の救助活動を委縮させたという指摘も出そうだ。

「もう3200メートル以上の出動はしません」 「救助落下事故」で静岡市が設定した「上限」

この事故については、すでに書いた。

浮き輪からすり抜けて溺れたことありますか?

救助する側のミスを、身内による内部調査で、問題なしとしたので、遺族に訴えられた。訴えられて当然という声は、むしろ山岳救助にくわしい人たちからあがっている。「要救」に応じないのは勝手だが、このままなら、火災救助や海難救助でも同様の事故を起こすだろうな。

2016.01.27 | 登山 | トラックバック(0) | コメント(0) |

というタイトルなのに、富士山でのヘリによる救助中の事故について書く。

  2013年12月に富士山頂付近で起きた滑落事故で、静岡市消防航空隊のヘリコプターによる救助活動に過失があったとして、事故後に死亡が確認された男性の遺族が静岡市を相手取って9169万7100円の損害賠償を求める訴訟を京都地裁に起こした。

  今回のケースは、「万全な準備をしない登山者の登山が『禁止』」されている冬の富士登山での事故で、救出活動はきわめて過酷な環境で行われた。市消防局の調査委員会は「隊員に過失はなかった」と結論付けており、裁判所が市側の過失を認定するかどうかが注目される。

富士山滑落犠牲者の遺族が静岡市を訴える 冬山でのヘリ救助失敗は消防の「過失」か

さて、J-CASTニュースでは、こんなふうに事故を説明している。

  静岡市側の説明によると、隊員が男性をヘリに収容する直前で男性をつり上げるための器具が外れ、隊員が男性のえりや体をつかんだ状態でヘリの高度を下げて地上に降ろそうとしたが、隊員が力尽きて地上約3メートルの高さから男性が落下した。再び男性の救助を試みたが、気候が安定していないことや隊員の体力の消耗が激しかったため断念した。

  翌12月2日に県警の救助隊が男性を発見したがすでに心肺停止の状態で、後に死亡が確認された。県警は司法解剖の結果、死因は胸や頭を打ったことによる損傷と寒冷死だったと発表している。

  この救助失敗が「ミス」だったのではないかという指摘も相次いだため、消防局の調査委員会が救助に当たった隊員2人への聞き取りや再現実験を行い、検証を進めてきた。14年3月に発表した調査結果では、「隊員に過失はなかった」と結論付けた。

  調査結果によると、男性は発見時に胸から下に寝袋型の防寒シートを着用していた。ヘリが男性を救助しようとした際、防寒シートで固定された両脚と分厚い登山靴がヘリの脚に引っかかったが、隊員がそれに気づかずに男性を引き上げようとしたために男性の両脇から救命用具が外れた可能性が高いとみている。

さて、どんな状態で起きた事故だかわかるかな? たぶん、わからないだろうから、オイラが説明しよう。

この事故は、山岳救助で一般的に使われる、救助用ハーネス(図1)でなく、輪っかに体を通すだけのスリング(図2)をつかって、遭難者をピックアップしようとしたが、足がヘリの脚に引っかかったため、引っ張り上げているスリングから体が抜け、落下した事故だ。浮き輪を使って泳いでいる子どもが、濡れた浮き輪で腕を滑らせ、浮き輪からすり抜けて溺れるのと、よく似ている。

図1


図2


股間にベルト(図3の赤矢印)を通せばスリングから抜けることはなかったし、下半身の防寒シートを外せばベルトを通せたはずだ。ハーネスは装着が面倒で、スリングは楽だから、救助者は安全より手間を惜しんだのだろう。

図3


この手の事件では、雪山登山は「自己責任」だから、登山者が悪いと決めつけられる。そして、裁判を起こした遺族は、ネットで罵詈雑言を浴びせかけられる。J-CASTニュースのコメントも、一部を除いて、そんな感じだ。

しかし、この事故は、雪山だから起きた事故ではなく、海難救助や火災救助でも起こりうる事故だ。それを内部調査で「過失はなかった」なんて結論づけたから、遺族に訴えられたのだろう。

それにしても、J-CASTニュースの記者の文章力は酷いね。読んで何が起きたのかぜんぜんわからない。宮脇咲良ちゃんの爪の垢でも煎じて飲んだら、上手くなるかな?w



参考にしたブログ記事を挙げておきます。

機内収容直前に要救助者が落下した件で遺族が静岡市を提訴

富士山救助ミス 裁判へ、、、

これらの記事というよりも、過去に書かれた記事の方ね。

2016.01.15 | 登山 | トラックバック(0) | コメント(0) |