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今年の大河ドラマは「軍師 官兵衛」ってタイトルだよね。でも、時代考証を担当している小和田哲男さんの著書『軍師・参謀』(中公新書、1990年)だと、黒田官兵衛(孝高[よしたか]・如水)は、軍師ではなく、参謀ってことになっている。


軍師と参謀のちがいは何か、小和田さんは、「中世的軍師」と「近世的参謀」に分類した。

軍師の仕事は「出陣の方角や日時を占ったりすること」であり、「加持・祈祷・占卜といった陰陽師・修験者が行なうような仕事を専門にしていた」。だから、大河ドラマだと、緒形直人主演の「信長 KING OF ZIPANGU」に出てきた、平幹二朗が演じた加納随天(架空人物)がいちばん軍師に近いのだ。w

これに対して、参謀は、軍師と同じく「兵書には通じていながら、軍師本来の加持・祈祷・占卜などは行なわ」ず、「軍事面だけではなく政治面にも発言力を持ち、単なるブレーンから、戦国武将のパートナーとしての色彩を強くしたもの」である。

だから、“軍師”官兵衛ではなく、“参謀”官兵衛なのだ。


豊臣秀吉の「軍師」として、官兵衛と並んで有名なのが、竹中半兵衛だ。半兵衛は、織田信長の美濃攻略のころから、秀吉の参謀になっていたかのように描かれているが、実際は、近江平定を命じられたとき、はじめて参謀(与力)となった。そして、浅井長政の家臣団の切り崩し工作で活躍した。

じつは、官兵衛も、信長の中国攻略に際して、播磨の領主たちを信長方につける工作を期待されて、秀吉の参謀(与力)となった。しかし、彼の場合、よほど調略が上手かったらしく、その後の備中松山城への工作(失敗したが)、九州征伐での勧降工作、小田原城の開城などでも活躍している。

小和田さんは、秀吉の参謀はこの2人だけでなく、弟の豊臣秀長や石田三成も参謀に加えるべきだと主張している。


第1回の見どころは、黒田氏と広峰神社の御師との関係だろうね。

御師とは、特定の寺社に所属して、その社寺へ参詣者を案内し、参拝・宿泊などの世話をする者のことである。オイラが御師の存在を知ったのは、BS朝日の「百年名家」で神奈川県大山の先導師住宅を見たときだった。

2013年8月4日 霊峰の町 神奈川・丹沢 ~山岳信仰の歴史町・大山を巡る旅~

ドラマのなかでは、広峰神社の御師は、お札と黒田家家伝の目薬を売り歩きながら、諸国を広く見聞して、その情報を官兵衛に知らせたことになっている。官兵衛が、毛利氏ではなく、織田氏につくように、小寺政職に進言したのは、このような情報に基づくって展開になるんだろうな。

2014.01.10 | ├ TVネタ | トラックバック(0) | コメント(0) |