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12月4日、アフガニスタンのジャララバードで、自動車で移動中だった医師の中村哲さんが狙撃され、亡くなられた事件について、伊東乾氏が人道援助の難しさについて論じている。

 ペシャワールで活動してきた「ペシャワール会」でしたが、中村さんたちは活動の拠点をアフガニスタンに移して、インフラストラクチャーの基礎からの「国土改良」に取り組みます。

 その結果、長大な用水路が開通し、広大な農業用地が誕生した経緯などは、多くの報道が紹介している通りです。


 真に価値ある、偉大な貢献です。

 同時に、それらは現地の「伝統的な生活」に対する「改変」をも意味します。また、恩恵にあずかる人と、そこから漏れる人、といった違いも、必然的に発生してしまう。

 また、イスラム原理主義勢力が実効支配するエリアなどでは、こうした人道援助を「伝統的なムスリムの、厳しい荒れ地での生活に、西欧文明の恩恵を導入して<人々を堕落させようとする>、アメリカやヨーロッパの「スパイ」行為である」といった、およそ私たちの想像を超えるネガティブ・キャンペーンが張られるようになってしまった。

 2008年は、大規模な用水路の計画が進行中で、まさに「アフガンが変わりつつある」時期だった。

 そんな渦中、ジャララバード近郊を移動していた「ペシャワール会」の伊藤和也さんは「スパイ容疑」でタリバンに拉致、殺害されてしまいました。

 それから11年、医療や土地改良をはじめ、決して「上から」「外から」ではなく「中から」「基層から」の本質的な変化があればあるほど強固な残存する反対勢力が、見えない摩擦を大きくしていた可能性も考えられます。

 あるいは、その勢力は小さくなっていったとしても、IS(イスラム国)のような新たな原理主義勢力の台頭が、そうした本質的な変化を敵視するようになっていった・・・。

 繰り返し、今回の凶行が誰の手によるものなのか、現時点では分かりません。タリバンからは早々に自分たちの犯行ではないとの声明が出されています。

 今回のような襲撃、非道な犯罪は一切容認されるものではありません。しかし「犯人を憎む」だけでは、決して問題が解決しないことも、また事実と思います。

 時間がかかると思います。しかし、本当の、本質的な解決に向け、気の遠くなるような息の長い取り組みが必要であることは、間違いないと思います。

 重ねて謹んで中村哲さんの逝去に哀悼の意を表します。

人道支援の医師はなぜ狙撃されたのか 問われる「人道」の質と形 5

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人道支援の医師はなぜ狙撃されたのか 問われる「人道」の質と形

善意で人道援助をしている人たちも、その恩恵に与(あずか)れなかった人たちの恨みを買うことがある。人道援助そのものが伝統的社会を変えてしまい、そのことへの反感が援助者へ向かう。という指摘だ。

2019.12.07 | 時事ネタらしきもの | トラックバック(0) | コメント(2) |

また見に来ます!

2019.12.07 11:49 URL | ベルルミエール隆司 #GWMyNl/. [ 編集 ]

どうぞ

2019.12.07 13:42 URL | 王子のきつね #NVCdQGYY [ 編集 ]












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