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宝塚歌劇団の劇団員の自死問題で、元タカラジェンヌが宝塚の実態を話す記事が出て来た。


かつらが上級生の方と“かぶって”しまっていて「それっておかしいよね」って。“ドーナツ”とかって言われているけど、私が真ん中に入れられて、周りからすごい「何考えてるねん!」みたいな。真っ暗闇の中でずっと言われ続けて、ひたすら私はぐるぐる回りながら、「すみませんでした。すみませんでした」って。そういうことが日常茶飯事というか、それが誰も悪気を持ってやってないということが問題ですね。

     [中略]

7年生のときは、私は「やってしまった側」なんですよね。だから、私は宝塚時代の自分というのはすごく許せない。嫌いなんです。思い出したくないんですよね。

「吊るし上げ」のことを、ここでは「ドーナツ」って呼んでるけど、東小雪さんは「フェルマータ」って呼んでたなw

そして、パワハラを「される側」から「する側」に…


「宝塚では昔から『中のこと、本当のことは、親にも漏らすな』というくらい情報統制が厳しいです。ちょっとでも内部の情報が外に出ると犯人捜しが始まります」

 今から10年ほど前の話だ。宝塚の内部の関係者しか知らない情報が外に出てしまったとき、それを知っていそうな若い団員が集められたという。

「目をつけられた子は先輩から『あなた、なんか漏らしたんじゃないの』と何度も何度も言われて、日付が替わった午前1時、2時くらいまでつるし上げられ、号泣しながら否定していました。でも、否定するとさらに言われる。そういう組織なんです。それでも、『昔はもっと厳しかったんだよ。楽になったほうだよ』とも言われました」

「外部漏らし」は許されない!


リンクがキレてたら…
【独自】「自分が許せない」元タカラジェンヌが語る後悔…上級生になり“指導する側”に「在学中に私も死を考えた」・宝塚劇団員が死亡
11/16(木) 12:46配信

「私も在団中に自宅で『もう死んでしまおう』と思ったことがありました。きのうの会見を見て、誰かが声をあげなきゃいけないんだって、黙っていたらダメだなって思って、こうして、お話をさせていただこうと思って決意しました」

「めざまし8」の取材にそう話すのは、数年前に宝塚歌劇団を退団したという元タカラジェンヌです。

14日に行われた歌劇団側の会見では、女性団員の転落死について上級生からの「いじめ」や「パワハラ」などは確認できなかったと説明しました。しかし女性はこの見解に「納得ができない」と話します。

元タカラジェンヌ:
きのう(14日)の会見を見て本当にがっかりを通り越して。なんでしょうね…嫌悪感を抱いてしまって。何も変わる気がないんだなって。

そして、自身が在籍中に経験したことを、話してくれました。

元タカラジェンヌ:
かつらが上級生の方と“かぶって”しまっていて「それっておかしいよね」って。“ドーナツ”とかって言われているけど、私が真ん中に入れられて、周りからすごい「何考えてるねん!」みたいな。真っ暗闇の中でずっと言われ続けて、ひたすら私はぐるぐる回りながら、「すみませんでした。すみませんでした」って。そういうことが日常茶飯事というか、それが誰も悪気を持ってやってないということが問題ですね。

さらに、年次が上がるにつれて、パワハラまがいの行為を“される側”から“する側”へと変わっていったことを悔やんでいるといいます。

元タカラジェンヌ:
7年生のときは、私は「やってしまった側」なんですよね。だから、私は宝塚時代の自分というのはすごく許せない。嫌いなんです。思い出したくないんですよね。

パワハラ的な上下関係の厳しさを批判する一方で、被害者側の弁護士が主張した上級生からヘアアイロンを額に当てられ、やけどを負ったという行為については、上級生が下級生に髪の巻き方などを教えることは日常的にあることだと話します。

元タカラジェンヌ:
「ベルサイユのばら」みたいな縦ロールというのは自分でやるんですね。なので上級生の方が下級生の前髪をちょっとこう、やり方を教えてあげたりとかっていうので、それは日常的に行われていることで。その時につい当たってしまって、首筋とか鼻とかおでこにジュッてなっちゃうのは正直私もありました。

■「ついに出てしまったか」宝塚歌劇団の今後

会見後も波紋が広がり続ける宝塚歌劇団をめぐる問題。元タカラジェンヌの女性は“今”が変わるべき時だと語ります。

元タカラジェンヌ:
私は宝塚の舞台は素晴らしいと思っています。舞台は素晴らしい。総合芸術というのは世界に一つだなと思っていて、それは素晴らしいんですけど。それを守る組織が崩壊している。それで、それを踏まえて、世間の皆さまはどう思うのかなというところですよね。やっぱり人一人亡くなってしまったっていうのが現状としてあって、それは大げさなことではなくて、中にいた人間としては「ついに出てしまったか」っていうのは正直な意見だったので、舞台は素晴らしいけれども、その組織がどうなっているのかっていうのは、今回の件で分かったと思うので、それでも応援してくださるのかというところですよね。
(めざまし8 11月16日放送)



宝塚のOGが語った 嫉妬、ねたみ、嫌がらせが日常の世界 「彼女を助けられなくてごめんなさい」
11/17(金) 13:46配信

 宝塚歌劇団の25歳の劇団員が自死したとみられる問題で、第三者委員会による調査報告書が公表された。11月14日に劇団側が開いた記者会見によると、「パワハラやいじめはなかった」という内容で、木場健之理事長らは「伝統の中で守っていかなければならないものもある」といった話に終始した。こうした会見での説明について、劇団の卒業生がAERAdot.の取材に「それは違う」と声を上げた。

 亡くなった劇団員と一緒の舞台に立ったことがあるという劇団OGのAさんは、

「宝塚の悪い部分を全部、背負ってしまったように思う。宝塚の中では、いじめやパワハラではない、伝統だというのでしょうが、もう今は通用しない。それを断ち切らないと、ジャニーズ(現、スマイルアップ)みたいに宝塚歌劇団の名称も変えなきゃいけなくなって、崩壊してしまう。彼女を助けられなくてごめんなさい」

 と重い口を開き、涙声で話した。

■中のことは親にも漏らすな

「週刊文春の一連の報道、そして自殺。これまで宝塚がひた隠しにしていた暗い部分が一気に出たなと思いました」

 7~8年前まで劇団に所属していたというAさんは、劇団の内情を話した。

「宝塚では昔から『中のこと、本当のことは、親にも漏らすな』というくらい情報統制が厳しいです。ちょっとでも内部の情報が外に出ると犯人捜しが始まります」

 今から10年ほど前の話だ。宝塚の内部の関係者しか知らない情報が外に出てしまったとき、それを知っていそうな若い団員が集められたという。

「目をつけられた子は先輩から『あなた、なんか漏らしたんじゃないの』と何度も何度も言われて、日付が替わった午前1時、2時くらいまでつるし上げられ、号泣しながら否定していました。でも、否定するとさらに言われる。そういう組織なんです。それでも、『昔はもっと厳しかったんだよ。楽になったほうだよ』とも言われました」

 なぜ、内部のことが漏れるとダメなのか。

「昔からまったく変わらない宝塚の体質が、今の時代に合わないことはみんなわかっているけど、上の立場になるほど、体質が変わらないでほしいと思っているからです。そのほうが威張れて楽ができて、厳しいなかでもストレスが発散できるので、内部の情報が外に出るのをすごく気にするのです。スキャンダルは一切だめ。“真っ白”でなければいけない。そういう劇団です」

 厳しい上下関係、パワハラとも取れる言動や指導などの様子が外に出てしまい、それが改善されてしまうことをよしとしない、良いと思わない人たちもいる、ということのようだ。

「私も中にいるときはそれが当たり前だと思っていたけど、それでも終わりの2、3年は、このままでは宝塚はダメになる、変えなきゃ、と思いました。だけど、とてもそんなことができる組織じゃなくて、そんな声を上げようものなら一生恨まれ、嫌がらせが続く。そういう陰湿なところがあるので、何も言わずに辞めました」

■宝塚にいたことがステータスに

 宝塚歌劇団に入るステップは、宝塚音楽学校に合格できるかにかかっている。宝塚音楽学校の合格発表の風景は、関西では定番のようにテレビのニュースで流される。超難関であることは有名だ。

 それだけに、一度、宝塚に足を踏み入れると、

「頑張って入学して、宝塚にいたということが一つのステータスになります。それが一生ついてまわり、OGになってからも結束が固い。だからこれまで宝塚のマイナスの部分が表ざたにはあまりならなかった。一方で、外部に情報を漏らしたと疑いがかけられ、途中でいじめや嫌がらせに屈して辞めるなどした子は、OGとしても相手にされない」(Aさん)

 Aさんのまわりには、「変えなきゃ、声を上げなきゃ」と思っていた先輩や後輩もいたが、結局は何もできなかったという。

「自殺した彼女には、本当に申し訳ない思いでいっぱいです」

「宝塚では、先輩は絶対的存在で、意見することはご法度です。表向きは『清く正しく美しく』。そのような世界観を保つには仕方がない、という話を幹部から聞いたことがあります」

 女性だけの空間というのも、特殊な状況を生み出す要因になっているといい、

「嫉妬、ねたみ、嫌がらせというのはすさまじいです」

 と話す。

 人気が出始めると、衣装やアクセサリーを隠されたり、メイクの道具が本番直前なのになかったり、といったことが起きるという。

「そんなことは私もよくありました」(Aさん)

 特に先輩に目を付けられたときは、

「人気があるからって、テングになってさ」

「いいね、先輩を踏み台にして、人気にあぐらかいてさ」

 といった言葉を投げつけられたこともあるという。

 今回の報告書を読んだというAさんに率直な感想を聞くと、

「劇団は、証拠がないからいじめはなかった、で通せると思っているようですね」

 と言い、こう続けた。

「いくら弁護士さんがいても、証拠になるような内容を話せる“場所”ではないのです。そういう宝塚の組織性というのがまったく理解できていないので、責任回避のような内容になっているんじゃないのかと感じました。報告書では、劇団員たちに30分、1時間ほど事情を聴いたとありました。そんな時間ではとうてい語れません。弁護士さんに短期間で理解してくれというのも無理なことなんでしょうけど」

■「宝塚だけは時計の針が動かない」

 今回、問題の一つとなっているヘアアイロンの件についても、

「髪を整えるのにヘアアイロンは必須です。すごく熱くて、200度くらいにはなります。押し付けられたりしたら飛び上がるほど熱いです。報告書では、ヘアアイロンでのやけどは日常的によくあること、といった趣旨の記述がありましたけど、あんな熱いもの、自らのミスでやけどするなんてそうありませんよ」

 と指摘した上で、

「彼女も本当は声を上げたかったんでしょうけど、何か言えば何倍にもなってまたいじめにあう……」

 と話した。

 社会は変化していっても、「宝塚だけは時計の針が動かない」(Aさん)のだという。

「よく、先輩が乗る阪急電車がホームから出ていくまでおじぎをする、という話がされましたよね。都市伝説だろって思っている人がいるようですが、私もやっていました。あんな程度で叱られないなら、いじめられないならいくらでもやります」

 亡くなった女性の遺族が発表したコメントによると、疲れ果てた様子の女性に家族は、「そんな所へ行かなくていい、もう辞めたらいい」と止めたが、「そんなことをしたら上級生に何を言われるか、何をされるかわからない、そんなことをしたらもう怖くて劇団には一生行けない」と涙を流しながら必死に訴えてきたという。

 Aさんはこのことについても、

「その気持ち、よくわかります」

 という。

■一生のプライド

「変な辞め方をすると、ずっといじめられかねない。それが宝塚なのです。それがわかっているから彼女も拒絶したんじゃないかと、怖かったんじゃないかと、その気持ちはよくわかります。正直、ギャラも安く、女の嫌な世界なのです。ただ、難関を突破して音楽学校に入り、ようやくタカラジェンヌとなって、華やかできらびやかな舞台に一度でも立つと、それは忘れられない、一生のプライドです」

 Aさんは最後に、こう締めくくった。

「宝塚は、今変わらないとずっと時計の針が止まったままの組織になり、いずれ存続できなくなります。これを機会に、民主的というか、世の中に通じるまともな劇団に生まれかわってくれることを期待します。今はそれ以上のことは怖くて言えません」

(AERA dot.編集部・今西憲之)

2023.11.17 | 時事ネタらしきもの | トラックバック(0) | コメント(0) |












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