死刑にするなら、事実に基いて死刑にしましょうよ

…でも書いたけど、日本の裁判では「専ら捜査段階の供述に信用性を置き、客観的証拠や(鑑定などの)専門的知識による供述の見直しが行われること」がないのだ。

このことについて、元大阪地検特捜部検事で、4月7日、詐欺容疑で逮捕された田中森一元弁護士がたいへん興味深い講演をしていた。それを聞いていた人の記事。

 人を死刑台に送ることもできる調書について、田中さんは次のように述べました。「調書をつくるのは警察や検事。被疑者の話を聞いた人が調書を書く。国策捜査と言われている佐藤優さん、鈴木宗男さん、参院のドンと言われた村上正邦さん、日歯連1億円ヤミ献金の村岡兼造さん、福島県知事の佐藤栄佐久さん、ホリエモン、村上ファンドの村上世彰氏などが異口同音に裁判で調書と違うことを言っている。警察や検察がつくった調書が証拠とされているのは、調書に関する法律の考え方に問題があるからだ」

 田中さんによれば、日本の法律は、日本人は人前で本当のことを言わない、密室で本当のことを言うという考え方が根底にあり、裁判官の前で言ったことと警察の前で言ったことが違う場合、調べの段階で言ったことが本当のことになる、と語りました。ここがほかの国と違うところであり、ほかの国の場合は宣誓したら本当のことをしゃべったとされるが、日本の場合は違うのだそうです。

元特捜検事の田中森一さんが語る~「調書はいかにして作成されるか」

調書は警察官や検事の作文である。この点が重要。つまり、勝手にストーリーをつくって、それを事実としてしまうことだ。

でも、容疑者は署名してるでしょ、事実だから署名するんでしょ、と反論できる。しかし、そこに警察官や検事の裏ワザがあるのだ。

 たとえば、名前の漢字をわざと間違えて書き、そこを訂正させてそれ以外のことは間違いがないと署名させれば、肝心のところが違うと裁判で言っても、検事が「でもあなた、読んで聞かせてもらったでしょ。名前の違いを訂正したでしょ。そんな重要なことなんで申立しないのか、あなた、嘘ついたらいかんよ」と理詰めでくると反論できず、裁判官は検事の言うことを信用するのだそうです。

(同上)

ここに書いてあること、田中元弁護士が検事のころに実際にやったことなんだろうね。田中元弁護士が逮捕されたとき、ある報道番組で、以前、田中元弁護士から取調べを受けた人が取材を受けていた。そこで驚くべき手法を話していた。

その人は、ある事件で逮捕され、ずっと取調べを受けてきたんだけど、黙秘を貫いていた。そしたら、取調べ官が田中元弁護士(当時は検事)に代わった。元弁護士は「これは別の証人の証言だ」と言って調書を読み上げた。その人は「大まかな点はそのとおりだが、いくつかちがう点がある」と答えた。「では、どこがちがうのか?」と元弁護士。「ここと、ここだ」とその人。その点を訂正し、「では、署名してもらおう」と元弁護士。その人は署名した。ところがである。

裁判がはじまってその人は驚いた。田中元弁護士が「これは別の証人の証言だ」と言っていた調書が自分の調書になっていた!のだ。

   「はっ、はめられた!」

と思ったが、後の祭りだった。署名しただけでなく、まちがいも訂正してあったために、裁判でいくら調書が自分の証言ではないと主張しても、裁判官はいっさい聞く耳をもってくれなかった。

う~ん、裁判は、真実を明らかにする場ではなく、ゲームだったんですね。w

そのゲームで(最悪の場合)死刑になるんですよね。

怖いですねぇ。どんな怪談よりも…。

2008.04.26 | 時事ネタらしきもの | トラックバック(0) | コメント(0) |












管理者にだけ表示

トラックバックURL↓
http://kitsunekonkon.blog38.fc2.com/tb.php/1755-1a3fc80d