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労働法規の専門家hamachanさんが社会学者・加藤秀俊氏を批判しています。

こういう「社会学者」はいらない

おそらくhamachanさんは、加藤氏をやたらと「最近の若い者は」と言っているインチキ右翼やインチキ保守と同じ人種だと思っているのでしょう。

加藤氏が、リースマンの『孤独な群衆』の翻訳者であり、いわゆる若者論の走りである「中間文化」論を唱えた人物だと知らないのでしょう。

 そもそも、わたしにはこの「自分らしい」ということの意味がよくわからない。どうやら理想とする職業、収入、居住地などのイメージがテレビやマンガをつうじて頭のなかに刷り込まれ、そういう人間になりたい、という願望が「自分らしい」ということなのだろう。それ以外の生き方は「自分らしく」ないのである。大都会の中心部のエリートになることだけが「自分」であって、地道な職業につくのは「自分らしく」ない、というのは非現実的である。はっきりいって、わがままである。

【正論】社会学者・加藤秀俊 外国人に「働いてもらう」不思議 (3/3ページ)

この点は、同じ社会学者の宮台真司氏も指摘していています。宮台氏が首都大学東京の就職指導をしていたとき、やってくる学生が、テレビでCMをしている企業(つまり消費財を生産している企業)だけを一流企業と考え、そうでない一流企業(中間財・生産財を生産している企業)を勧めても、関心を示さなかったそうです。

これには、かつて「新人類」と揶揄されていたオイラも驚きました。

「遠い者が勝つ」とか、「死にオチ」映画全盛と同じく、ロスジェネ以降の世代(30代前半以降)の問題点なんでしょうね。

その一方で、正社員になることができない非正規雇用の増大もひじょうに大きな問題であり、また外国人労働者を入れようとしている介護が低賃金で、とてもじゃないけど家族を養うことができない。そのことを無視してロスジェネ世代を批判するのは、hamachanさんが指摘するように、問題があることなのです。

ちなみに、加藤秀俊氏が「中間文化」論を唱えたのは1950年代後半で、じつはそのころから非現実的で「わがまま」な若者はいたのです。故・小此木敬吾さんなんて、自分が「モラトリアム人間」だと言ってるくらいですから…。

しかし、高度成長・安定成長・バブル経済の時代はそれが許される時代でした。日本経済がそれなりに成長していましたから…。しかし、バブル崩壊以後はそれが許されなくなってしまった。ところが、若者はその中でますます非現実的かつ「わがまま」に振る舞っているわけです。

そのことへのいらだちみたいなものが、加藤氏にはあるんでしょうね。

このようなコラムは書くスペースが決まっているので、そーゆーことに言及できないので、いきなり外国人労働者の問題から入ってしまったわけで、やはりコンテクストは重要だな、それがないと誤解されるんだな、と思いました。

2009.08.07 | 日記らしきもの | トラックバック(0) | コメント(0) |












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