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…という不毛な論争をしている方がいる。

御嶽山の噴火に関する被災者救助に自衛隊を投入したことについて

装甲車の断熱性能と冷房性能の問題だな。

最悪の場合、装甲車が火砕流に埋まるわけだが、熱を捨てる空間を喪失するので、エアコンは効かなくなる。冬に暖房していたら、雪で室外機が埋まってしまい、暖房が効かなくなるのと同じ。新潟などの雪国では、室外機が雪に埋まらないように、さまざまな工夫をしている。それ以前の問題として、完全に埋まったらエンジンが停まるので、バッテリー電源だけとなり、すぐにエアコンは使えなくなる。

埋まってしまったら、断熱性能だけが頼りとなる。装甲車の装甲についての記述がなかったので、90式戦車の装甲から考えてみた。90式戦車は、2種類以上の材質を積層させた複合装甲を用いていて、対戦車砲弾に有効なセラミックスを使っている。ところが、セラミックスの熱貫流率(U値)は、いちばん小さなジルコニアでも、3W/㎡・Kもある。

熱とファインセラミックス

これは、一般的な住宅の断熱材(グラスウール10Kの10cm厚)の6倍なので、6分の1の断熱性能しかない。しかも、装甲の厚さが10cmもあるとは思えないので、もっと断熱性能は低いだろう。

そうなると、中に閉じこめられた人間は、数時間で蒸し焼きになってしまい、確実に死ぬだろう。すぐに救出できれば助かるが、火砕流が起きたら、近づくことすら不可能になるので、ほぼ絶望となる。

もし、火砕流が低温火砕流でそれほど熱くなかったとしよう。しかし、人間自体が100Wの電球と同じなので、装甲車の狭い車内はすぐに暑くなってしまう。その場合、自分の熱を捨てられなくなって、体温が上昇する。タンパク質は42℃で固まるので、それを超えたら生きていけない。

だから、装甲車は、絶対に火砕流の来ない、3km以上離れた林道の終点に停まっているんだよ。



軍事ジャーナリストの清谷信一氏によると、装甲車にはエアコンも耐熱装甲もないらしい。

だが数百度にもなる火砕流に通常の装甲車は耐えられるはずもない。通常の装甲車が運用可能な温度はおおむね摂氏マイナス30度~プラス60度ほどに過ぎない。装甲に耐熱機能があるわけでも、冷却システムがあるわけでもない。そもそも「そのような検証や実験は防衛省でもメーカーでもやっていない」(元装甲車メーカー設計者)。

特に陸自の装甲車のほとんどはクーラーがついていないので、高温にならば車内はサウナ状態になる。また海自の幹部である文谷数重氏がブログで述べているように、極度の高温では内燃機関である装甲車のディーゼルエンジンは動かなくなる。またタイヤ式の装輪装甲車ではエンジンが動いても、タイヤが溶けてしまう。火砕流にまきこまれれば、装甲車の中の乗員は蒸し焼きになる。

御嶽山への自衛隊派遣、口を挟むとサヨク? 必要なのは事実に基づく冷静な議論

これには驚いた。

2014.09.30 | 時事ネタらしきもの | トラックバック(0) | コメント(2) |

普通に考えれば装甲車は火炎放射などの限定的な物には堪えられるでしょうが、火砕流で周囲を囲まれてしまえば中の人は焼け死ぬでしょうね。
それでも投入するのは現時点で自衛隊に用意出来るのがこれしかないからでしょう。警察消防も火山弾等に有効な装備を持っていないのでしょう。
無いよりは役にたたなくても有った方がいいと思うのですが世間では違うのですかね...。

2014.09.30 23:05 URL | aska #- [ 編集 ]

>無いよりは役にたたなくても有った方がいい

多分に(本来の意味でない)パフォーマンスの匂いがしますね。

かつて、横浜市消防局と北九州市消防局に「耐熱装甲型救助車」というのがあって、6mmの耐熱板、車体を冷却する自衛噴霧装置、放水銃、空気が入っていなく外側のゴムが溶けても走行可能なコンバットタイヤ、障害物の排除を行うドーザー装置などを装備し、600℃の熱にも耐えられたそうです。実際、2000年の有珠山噴火災害の際、横浜の車両が警戒区域内に取り残された男性を救出したことがありました。いずれも自治体の予算削減のため現在はありません。

火山国なんだから、(地方自治体ではなく)国が何台かもっていた方がよいと思います。

2014.10.01 10:05 URL | 王子のきつね #NVCdQGYY [ 編集 ]












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