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「天然ちゃん」は、死ぬときも、みんなを笑わせてしまう。父の場合、「パパ! は~い」事件として、家族・知人の間で語り継がれるだろう。

5月6日(水)午前3時30分、父が集中治療室に入って25日目、いよいよダメなので、家族と親族を集めることとなった。オイラの家族に電話をすれば、他の親族に伝わるようになっていた。父のところに行くと、血圧が下がり、呼吸も浅く、いよいよダメなのは、オイラでもわかった。

じつは、前日5日の午前4時に呼び出されたが、父の容態は一進一退で、「長期戦」になりそうだったので、午後3時に妹を残して家族・親族に帰ってもらった。妹は午後8時まで臨時の待合室で待ち(集中治療室へはそうそう入れない)、そのあとオイラに代わっていた。

看護師さんから「呼びかけてあげてください」と言われた。父のことはふだん「オヤジ」と呼んでいたが、本人はそれが嫌らしく自分で「パパ」と呼ばせたがっていた。50過ぎのおっさんが80過ぎのジイさんを「パパ」と呼ぶのは、あまりにアレだが、本人の最期の希望なので、「パパ!」と呼びかけた。

集中治療室は、他の患者さんもいっしょに寝ている。その中には意識が混濁している人もいる。そのうちの誰かが、自分が呼ばれていると勘違いして、オイラの「パパ!」に反応して、「は~い」と言い出したのだ。

亡くなりそうな患者の息子が「パパ!」って呼ぶと、ぜんぜん関係ない患者が「は~い」って答えているのだ。起きていた患者さんはオカシかったにちがいない。しかし、笑うわけにはいかない。じつに微妙な雰囲気が漂い始めた。

しかし、呼びかけないと、血圧が下がってしまうので、こっちは必死に呼びかける。そうすると、「は~い」の声が…。オイラは何をやっているんだ!と思った。

そして、こんなときに限って、なかなか家族・親族が来ない。30分以内で来るはずなのに、来ないのだ。いちばん早く着くはずの叔母は、睡眠導入剤を飲んでいて、起きられなくなっていて、40分後に到着した。また、母と妹は、タクシー運転手が道を何度もまちがえ(ナビ使えよ!)、50分後に到着した。

かくして、家族・親族がそろって10分後、医師が診断して、午前4時30分、父の死が確認された。

親が死んだのだから笑えないはずなんだけど、この事件を知らせると、大概の人が笑うんだよね。

2015.05.13 | ├ 父の病気と死 | トラックバック(0) | コメント(0) |












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