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なんかTPP交渉で著作権侵害の非親告罪化が計られるらしい。このことで、《いわゆる「告発マニア」による被害が多発する(またその被害を防ぎようがない)のではないか》と心配する人が増えている。

東京オリンピックのロゴを巡る騒動を見て、改めて著作権侵害の非親告罪化はヤバいと思った

この手のパクリ/パクリでない論争を考えるうえで、オモシロイのが文化人類学の議論だ。文化人類学には、世界中に似たような文化が存在することを説明するのに、「伝播主義」と「構造主義」という学説がある。「伝播主義」は、誰かが発明した文化がいろんな地域に広まったと考える。それに対して、「構造主義」は、人間が思いつくことには共通性があるから、文化はいろんな地域で同時多発的に発生したと考える。現在では、あきらかな伝播の証拠がない場合は、構造主義的に考えるのだ。

農耕の起源みたいなビッグなテーマについても、両者の対立が見られる。歴史学や考古学は、「単源主義」といって、農耕は、西アジアで成立して、世界中に広まったと考える。しかし、農業学では、「四源主義」といって、東南アジア、西アフリカ、地中海(西アジア)、南北アメリカで農耕はそれぞれ独立に成立したと考える。犂耕(りこう=牛馬に犂を引っ張らせて田畑を耕す技術)を考えると、この技術は西アジアで成立したことが分っているので、「単源主義」だと普及していない地域が存在することを説明できない。

前にも書いたように、東京五輪のエンブレムなんて、“T”を図案化したもので、誰でも思いつく意匠なので、パクリとか騒ぐのがそもそもバカバカしい。

しかし、ネットには「伝播主義」者が多いようで、○○は××のパクリとか書いてるサイトがホントに多いな。

浜崎あゆみ“Suureal”の「ひとりぼっちで感じる孤独より/ふたりでいても感じる孤独のほうが/辛い事のように」は、ZARDの「マイフレンド」の歌詞「ひとりでいる時の淋しさより/二人でいる時の孤独のほうが哀しい」のパクリだとネットでは言われている。

しかし、ZARDの「マイフレンド」の歌詞も、寺尾聰の「喜望峰」の「独りでいるより二人の方が/なおさら孤独な時もある」に似ている。

なお、この手の表現は、文学の世界ではひじょうにありふれた表現として知られているようだ。ここでも、人間の思いつくことには共通性があるってことを示しているんだけどね。w

2015.08.01 | 時事ネタらしきもの | トラックバック(0) | コメント(0) |












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