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岡山大学・津田敏秀教授の日本外国特派員協会(FCCJ)での記者会見。かなり前に行われていたんだけど、気づかなかった。orz



福島第一原子力発電所のトリプル・メルトダウンから約5年が過ぎようとしている今、注目されているのは、放射線被ばくが周辺住民、特に子どもに及ぼし得る長期的な健康影響である。

福島県では、事故当時18歳以下だったおよそ370,000人の子どもたちを対象に、大規模の甲状腺超音波スクリーニング検査が行われている。

福島県での小児甲状腺がんの発見率が事故前の発症率よりはるかに高いにも関わらず、福島県の医療当局と日本政府は、その原因は福島事故ではないと主張している。

事故直後に何万人もの住民が避難したこと、そして、福島県で生産された牛乳や他の農産物の販売が禁止されたことがその理由として挙げられている。当局は、国際的に著名な専門家らの支持のもと、甲状腺がんの発症率の増加は、福島県の子どもたちの検査に用いられている超音波機器の精度が高いためであると主張している。

しかしこの主張への大きな反論として、岡山大学・環境疫学教授の津田敏秀氏は、福島で起きている小児甲状腺がんの過剰発生が単なるスクリーニング効果ではなく、放射線被ばくの結果であると述べている。

津田氏の論文は、国際環境疫学会が発行する医学雑誌「Epidemiology(エピデミオロジー)」に今月掲載される予定で、津田氏は10月8日にFCCJで記者会見を行い、研究結果について説明し、質問に答えることになっている。

津田氏は、疫学と環境医学の専門家として、水俣病をはじめ、大阪西淀川大気汚染訴訟、じん肺患者における肺がん認定など、数々の健康や環境汚染の調査に尽力してきた。

岡山大学・津田敏秀教授 日本外国特派員協会での記者会見の動画と読み上げ原稿

福島の甲状腺がん罹患率が高いのは、これまで「スクリーニング効果」であると説明されていたが、そうではないと主張している。

 まず、私たちの分析によると、多発している甲状腺がんの罹患率は、事故前の割合に比べ20-50倍と推定されます。これは従来報告されている放射線被ばく以外の要因による甲状腺がんの多発状況と比べ、1桁多いものです。一般的に、スクリーニング効果と一般に呼ばれる効果は、甲状腺がんを含めすべてのがんにおいて、スクリーニングを実施しない場合のデータと比較した場合、せいぜい数倍規模のものです。桁が違う多発を、他の要因で全て説明することは全く不可能です。

これまでの「原発事故によるがんの多発はない」あるいは「多発があったとしても分からない」という説明は、①100mSv以下の被ばくではがんは発生しない、②100mSvを超える被ばくはなかった、という条件の下でのみ成立した。

 しかし①の条件は、そもそも科学的に誤っており、今日内外の専門家はもう誰もこのようなことを言わなくなっています。そして②の条件は、2013年のWHOの健康リスクアセスメントの推計の基礎となった2012年のWHOの線量推計値では、原発の20km圏外の住民においても甲状腺等価線量は100mSvを超えています。そして今回の分析では、WHOの健康リスクアセスメントの15年甲状腺がんリスクを大きく上回ると思われる結果が示されました。

甲状腺がんは、チェルノブイリ原発事故から推定すると、今後、これまでの10~20倍規模で毎年発生する可能性がある。行政は、今までの説明を早く修正しないと、信頼を失い、対応や対策に支障を来す恐れがある、とのことだ。

2015.10.25 | └ 福島第一原発事故 | トラックバック(0) | コメント(0) |












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