I. 資本主義の形成


1.問屋制家内工業から工場制手工業へ


(1)商業資本家と問屋制家内工業


  農業を中心とする中世の封建社会は、商工業の発達によって徐々に解体した。15世紀の末ごろからの大航海時代に、外国貿易や商業活動が活発になった、商人たちは、農産物や外国の特産品の売買によって富を蓄積し、商業資本家となった。

  商業資本家の中には、工業製品の生産や販売にも手を広げ、手工業の職人たちに原料・工具・資金などを前貸しして製品を作らせ、それを集めて売りさばく問屋制家内工業を営むようになるものもいた。こうなると、手工業の職人たちは独立性を失い、商業資本に支配される事実上の労働者の立場に近い。

(2)マニュファクチュアの形成


  さらに、機械や工場の建物などの生産過程に資本を投じて利潤をあげる産業資本家が登場する。彼らは、自らの資本で工場を建てて毛織物工業を営み、賃金労働者を雇って分業による生産を行わせるようになった。これがマニュファクチュア(工場制手工業)である。

  ※  労働者になったのは、エンクロージャー(囲いこみ)で耕地を失った農民たちである、と従来は考えられてきたが、現在の実証研究では否定されている。


2.産業革命


  マニュファクチュアは、分業によって生産を非常に高めたが、まだ道具を使った手工業であった。これに一大変革をもたらしたのが産業革命である。18世紀の中頃から、イギリスにおいて蒸気機関や紡織機などの発明・改良が相つぎ、工場制機械制工業が発達し、資本主義経済が成立したのである。

  ※  19世紀の資本主義は工業などの産業活動によって発達したためI産業資本主義とよばれる。

2016.05.04 | ├経済の基本 | トラックバック(0) | コメント(0) |












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