ボブ・ディラン氏がノーベル文学賞を受賞したことに対して、村上春樹氏の母校の関係者がそう言ったらしい。


「村上春樹氏、ノーベル文学賞を逃す」は、この時期の風物詩になっている。で、今年も逃す。そこまでしてノーベル文学賞の選考委員はハルキに賞をあげたくないのだ。←とハルキの関係者は思っているだろう。w

ボブ・ディランって、オイラにとってはガロの「学生街の喫茶店」なんだよね。w



君とよくこの店に 来たものさ
訳もなくお茶を飲み 話したよ
学生でにぎやかな この店の
片隅で聴いていた ボブ・ディラン
あの時の歌は聴こえない
人の姿も変わったよ
時は流れた

学生街の喫茶店 / ガロ

1972年だから44年前の歌ですでに過去の人あつかい。それがノーベル文学賞。

 古いがゆえに新しい――。ノーベル文学賞が決まったボブ・ディランさんは1960年代の政治の季節、反体制のメッセージを込めて人気を得た。しかし、彼の詩や音楽はそれほど単純なものではない。歌手が文学賞に輝くという異例の事態はなぜ起きたのか。海外の反応とともに、その本質を読み解いた。

ボブ・ディラン、歌手の新境地 「歌詞」を「詩」に昇華

まさに「温故知新」。w


リンクがキレてたら…
ボブ・ディラン、歌手の新境地 「歌詞」を「詩」に昇華
近藤康太郎 ニューヨーク=真鍋弘樹2016年10月13日23時47分

 古いがゆえに新しい――。ノーベル文学賞が決まったボブ・ディランさんは1960年代の政治の季節、反体制のメッセージを込めて人気を得た。しかし、彼の詩や音楽はそれほど単純なものではない。歌手が文学賞に輝くという異例の事態はなぜ起きたのか。海外の反応とともに、その本質を読み解いた。

 1961年、フォーク歌手のウディ・ガスリーにあこがれニューヨークへ出てきたディランは、最初、底辺の民衆に心を寄せる抵抗歌を歌っていた。初期の代表作「風に吹かれて」や「はげしい雨が降る」は、黒人の権利向上運動である公民権運動や、キューバ危機に代表される東西陣営の対立など、当時のアメリカの時代状況に連動。明快なメッセージを歌詞に織り込んだ。

 一方、過去の偉大な詩人を読み込み、「歌詞」を「詩」に昇華させていった。たとえば、65年のディランの代表曲「ライク・ア・ローリング・ストーン」では、歌詞で「ミール(食事)→ディール(取引)→スチール(盗む)→コンシール(隠す)→フィール(感じる)」などと、言葉遊びのような過剰な韻踏みをする。

 これは実は詩作の技術としては少し古くさい手法だ。しかしディランは、過去に学び、独特のしゃがれ声でメロディーにのせ、時に言葉を詰め込んで早口に歌うことで、詩に新しい生命を吹き込んだ。「ディランは詩だけ読んでもだめ。曲だけを聴いても分からない」といわれるゆえんだ。

 重層的な韻を踏むことで、いきおい、かつてのメッセージソングのような明快さは失われた。どうとでもとれるあいまいさが、ディランの曲の色調になっていく。50年も前の曲が、様々なミュージシャンに再演され、今もって色あせない普遍性を持つのは、まさにそのためだ。

 実はサウンド面でも、ディランは90年代以降、目先の流行を追うのをやめ、伝統的なアメリカポピュラー音楽に回帰し、現代によみがえらせる作品を次々に発表している。ディランが体現しているものは、過去に深く沈潜することでしか見えてこない、腰のすわった新しさだ。

 不易流行、という。ポピュラー歌手が「流行歌」を目指さないのはあり得ない。しかし不易、どんな時代になっても変わらない普遍性、人間の本質を歌わない詩人は、歴史に生き残らない。時代の流れが速すぎる現代、若い世代も含めてディランが再び人気を集め、何度目かの絶頂期を迎えているのは、理由のないことではない。(近藤康太郎)

■「文学の領野は広がるべきだ」

 ミュージシャンがノーベル文学賞を受けるのは、きわめて珍しい。この決定を専門家はどう見るのか。

 飯野友幸・上智大教授(アメリカ文学)は「学生の頃から現代詩を多く読んでいたディランは、それまで陳腐なものが多かったポピュラー音楽の世界に、文学を持ち込んだ」と話す。「歌詞の世界に自由を与えた詩人として評価されたのではないか」

 広い意味での文学が評価されたことを、作家で仏文学者の松浦寿輝(ひさき)さんは歓迎する。「文学の領野はどんどん広がるべきだし、小説や詩と限定するのは文学概念を貧しくするだけだから、広がるのはいいことだと思います」

 「ディランのポピュラリティーというよりは、詩の思想性が評価されたのだろう」と文芸評論家の川村湊さん。「反戦を訴えるなど、詩のメッセージの強さが評価された。ノーベル文学賞がこれまでとは違った方向性を帯びていることを示したとも言える」

■米国に根付く思想

 ボブ・ディランのノーベル文学賞受賞決定は、米国でも驚きをもって迎えられた。米国人の文学賞受賞は黒人作家のトニ・モリソン以来23年ぶり。他の著名文学者を差し置いての受賞に、多くのメディアが大ニュースとして取り上げた。

 「ディランの音楽は私の一部」「彼の歌を考えずに過ごす日はない。聖書のようだ」。ニューヨーク・タイムズ紙のデジタル版には、受賞決定直後から約4時間でコメントが500件近く寄せられた。ディランの歌は60、70年代の公民権、反戦運動の集会でも歌われ、人々の思想や生き方に影響を与えたという意味で他分野の芸術をしのぐ影響力を持つ。

 「フォークとロックを熱望に満ちた詩と融合させた。ポップ音楽で誰も聞いたことのないものだった」とシラキュース大学のデービッド・ヤッフェ助教授(英米文学)は革新性を指摘する。歌詞には普遍的な思想が込められ、「例えば人種差別に反対するメッセージは『風に吹かれて』『しがない歩兵』など多くの曲で鳴り響いている」。

 シンガー・ソングライターの友部正人さん(66)は20年近くをニューヨークで過ごし、ディランが米国社会に溶け込んでいることを知った。コンサートには3世代で来ている人たちが多くいた。「彼の思想は米国に根付いている。一歌手が文学賞を取るというのは、ディラン本人というより社会が起こした奇跡だと思う」

 高校1年生の頃、ディランを聴いて衝撃を受け、自分も街角で歌い始めた。「米国だけでなく日本やアジアでも、彼の歌は大きな影響を与えている。タイでも反体制歌手が彼の歌を詩を変えて歌っていた」

 一方で、世の中に常に異議申し立てをしていたディランに、ノーベル賞は似合わないという意見もある。「ボブ・ディラン百科事典」の著作がある英国人作家、マイケル・グレイさんは言う。「彼は本来、ソングライターであって、文学者ではない。権威のある賞を喜ぶディランよりも、1965年の英国でのゴールドディスク贈呈式でそっぽを向いていた若き日のディランのほうが好きだ」(ニューヨーク=真鍋弘樹)

■Blowin' In The Wind(風に吹かれて・抜粋)

How many roads must a man walk down
Before you call him a man?
Yes, 'n' how many seas must a white dove sail
Before she sleeps in the sand?
Yes, 'n' how many times must the cannonballs fly
Before they're forever banned?
The answer, my friend, is blowin' in the wind
The answer is blowin' in the wind

 どれだけ道を歩けばいいのか? 一人前の男と呼ばれるまでに。いくつの海を白い鳩は渡らなければならないのか? 砂浜でやすらぐまでに。何回砲弾が飛ばねばならないのか? 武器が永久に禁じられるまでに。その答えは、友よ、風に舞っている。答えは風に舞っている(訳・湯浅学)

2016.10.14 | 音楽 | トラックバック(0) | コメント(0) |












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