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石巻市立大川小学校訴訟で、仙台地裁は14億円賠償を命じる判決を下したが、石巻市が控訴したことは、以前、書いた。

大川小訴訟判決に対する専門家の意見

判決では、津波襲来の7分前(午後3時30分)に、NHKラジオが大規模津波が来ることを報じており、市の広報車も学校の前を通っているので、教頭以下教員は10メートル以上の津波が来ることを知っているはずで、にもかかわらず、北上川の近くの「三角地帯」に向けて児童を引率したのは、危険回避義務違反になると判断している。

さらに、判決は裏山への避難は可能であったと判断している。


大川小学校付近の地形図を見ると、裏山には、尾根(赤線)と沢(青線)が複雑に入っているのがわかる。



尾根筋と沢筋には以下のような特徴がある。

尾根筋は、下図のように、登りはじめは急登だが、途中から緩くなる。

沢筋は、下図のように、登りはじめが緩く、山頂や尾根に近づくと急登となる。

ゆえに、多くの登山道は、最初は沢筋を登り、途中から尾根道を登ることが多い。

今回の場合、低学年の児童を考えると、沢筋を安全なところまで登り、そこで救助を待つのがよいと思える。

もう一度、地形図を見ると、いちばん安全なのは、小学校の東300mにある寺(観音寺)まで平地を進み、そこの裏山の沢筋を登ることだ。ここの沢筋がいちばんなだらかだからだ。最初からこの判断をしていれば、児童も教員も全員助かっていただろう。

もちろん、そんな余裕はないので、学校のすぐ裏手の沢筋を登るしかないだろう。じつは、被災児童の親とともに河北新報の記者が(被災して取り壊された)体育館裏の沢筋(左から3番目の沢筋だと思われる)を登っているのだが、「低学年でも十分登れる。5分もあれば、全員避難できたはずだ」と書いている。



近隣の住民で、助かった人は、大川小学校の裏山を目指していた。北上川近くに住む高橋和夫さんは、津波の襲来を知り、「逃げるなら大川小学校の裏山しかない」と車を走らせ、いちばん左の沢筋を登って助かっている。

また、市職員の山田英一さんは、「三角地帯」で津波の危険性のある下流方面に車が行かないように交通整理をしていたが、津波の襲来を受け、いちばん左の尾根筋を登って助かった。その際、撮影された映像がある。



「学校大丈夫か、学校」という声が入っており、職員らはこのあと児童の安否確認のため大川小に向かったそうだ。


オイラが問題視するのは、小学校の教師は、全教科を受け持っており、「社会」の授業で、3年生で市町村、4年生で都道府県を教える(副読本を通して、児童の住む市町村と都道府県についても教える)。そして、5・6年生で日本の地形を教える。

そこでは、「三陸海岸は、リアス式海岸で、津波の被害が大きい」と教えているはずだ。また、オイラが説明したような地形の話も、地形図の読み方を教えるので、知らなければダメなのだ(登りやすさ/にくさの話は登山の経験がないと知らない)。

児童だったら「そんな授業、聴いてない」と言えるだろうが、教える側なんだから、知らないとは言えないだろう。

ふだん授業で話していることが、身についてないってどういうこと?って疑問があるんだよね。


当時の新聞記事は以下にまとめられている。

大川小学校を襲った津波の悲劇・石巻

2016.10.30 | 時事ネタらしきもの | トラックバック(0) | コメント(0) |












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