昨夜(12/6深夜)に再放送された「戦艦武蔵の最期 ~映像解析 知られざる“真実”~」を観た。

人類史上最大の戦艦でありながら日本海軍のトップシークレットとして、その存在やデータを徹底的に隠蔽されてきた戦艦「武蔵」。太平洋戦争の真っ只中に米軍機の猛攻を受け壮絶な最後をとげたとされている。去年3月、フィリピン沖の海底1000mの深海で発見され、アメリカのプロジェクトチームによって初めて映像が記録、公開された。こうした記録映像やNHKが独自に入手した新資料の詳細な分析から、いま、歴史の定説を覆す武蔵の実像が次々と浮かび上がってきている。日本の最高技術を結集し“不沈艦”とまで言われた武蔵だが、実は決定的な脆さを抱えた構造の艦であったことなど、知られざる実態が明らかになりつつある。番組では、NHKが開発してきた映像解析技術と新資料から「武蔵の実像とその最後」を完全再現。わずかとなった元乗組員の生存者や、世界の軍事専門家たちと共に、歴史の闇に埋もれてきた戦艦武蔵の真実に迫る。

戦艦武蔵の最期 ~映像解析 知られざる“真実”~

12/4夜の本放送後、この番組を観たネトウヨがキレて必死に反論していたので、ぜひとも再放送を観たいと思っていた。わが家では、母親が裏番組のドラマ(織田裕二ではなく、玉木宏の方)を観ており、もう一つのドラマも録画していたので、観れなかった。w

上記の「決定的な脆さ」とは、遠距離からの砲撃に耐えられるように設計されていたが、航空機による真横からの魚雷攻撃は想定しておらず、とくにリベットで繋ぎ合わせた装甲盤が魚雷攻撃で破壊され、そこからの浸水で沈没したということ。当時の技術では分厚い装甲盤を溶接することができなかったからだ。しかも、そこが弱点であることは、同型の大和が1発の魚雷攻撃で装甲盤の繋ぎ目のリベットが緩んだことで、知られていた。しかし、海軍上層部は、弱点を知りながら、対策をとろうとしなかった。


これに対して、ネトウヨたちが、日本は世界でもっとも早く「大艦巨砲主義」から脱していたとか、アメリカの戦艦ミズーリだったらもっと早く沈没していた、などと騒いでいた。
しかし、「航空主兵論」は、日本の場合、山本五十六や大西瀧治郎らが唱えていたが、宇垣纏(玉音放送後に最後の特攻をした人)ら軍令部の反対で真珠湾攻撃の成功後も主流になれず、ミッドウェー海戦の敗北後、ようやく認められた。しかし、艦艇整備に優先して航空戦力整備が行われることはなかった。

アメリカでも、陸軍のウィリアム・ミッチェルらが「空軍独立論」を唱えていたが、主流にはなれなかった。しかし、真珠湾攻撃で戦艦の多くを失ってしまったので、否応なく空母中心にせざるをえず、空母中心の艦隊を整備して日本に勝った。ちなみに、アメリカ空軍の設立は第二次世界大戦後の1947年であった。

このような過程を見ると、日本は本当に「大艦巨砲主義」から脱していたとはいえず、むしろアメリカの方が「航空主兵論」への移行は早かったといえる。

このようなことは、歴史上よく見られることだ。機甲師団の設立は、イギリス(フラーとハート)・フランス(ドゴール)・ソ連(トハチェフスキー)・ドイツ(グーデリアン)で唱えられたが、イギリスは軍縮、フランスは「マジノ線」の建設、ソ連はスターリンの粛清で頓挫してしまい、結局、いちばん後発のドイツが機甲師団の設立に成功した。第二次世界大戦中、爆撃機による戦略爆撃に成功したアメリカは、ロケット=ミサイル技術の開発に消極的で、ソ連の方が先に人工衛星や有人衛星に成功した。

また、アタリマエだが、番組の中でアメリカの戦艦の方が航空防御能力が高いなどということは主張されていない。


しかし、ネトウヨはなぜこのような番組に激怒するのだろう。フロイトがあげた防衛機制の一種、「取り入れ(introjection)」によるものだと思える。

「取り入れ」とは、他者の中にある感情や観念、価値観などを自分のもののように感じたり、受け入れたりすること。特に他者の好ましい部分を取り入れることが多い。発達過程においては道徳心や良心の形成に役立つ。しかし度が過ぎると主体性のなさに繋がったり、他人の業績を自分のことと思い込んで満足する(自我拡大)、自他の区別がつきにくい人間となる。

ネトウヨは、本来は他者である日本国家(狭義の国家=政府)を、自分のもののように感じたり、受け入れたりしているのではないだろうか。たとえば、「保育園落ちた 日本死ね」のように、日本国家=政府が非難されると、自らも同じように傷つけられたと思い込み、激しく反発する。

戦艦武蔵は、たとえ自分の身内が、その建造にかかわったり、武蔵とともに海中に没したとしても、やはり自分ではないのだから、もう少し客観視できるはずである。この番組は、なぜ武蔵が沈んだのかについて調査した結果を報告したもので、設計上の問題点とか、問題発覚後の放置を問題視してるが、べつに武蔵をポンコツだと言っているわけではない。なんでそんなに怒るのか?と驚いている。

オイラと同じく、築地市場の豊洲移転を主張している連中の中にもネトウヨがいる。第2回の市場問題プロジェクトチーム会議で、どうも豊洲市場は、積み荷の上げ下ろしに難点があり、トラックが渋滞するんじゃないかと、推進派の市場関係者からも苦情が出ていた。「つくってしまった後にそんなこと言われても」って問題なんだけど、そのような話が出ることにネトウヨが怒っている。また、断熱材の厚さが5cmしかなく、もっと厚くすれば、それだけ使用する電力量が減ると思うのだが、そのことを指摘したら、ネトウヨが怒りそうである。

豊洲市場は、築地より良いが、それはあくまでも比較したら良いのであって、まだまだ改良する余地はありそうである。しかし、ネトウヨは、豊洲市場と自分を区別できないから、そのようなことを言うと、激しく怒りそうで、オモシロイ。

装甲盤を改良していたら、武蔵はより不沈艦に近づく。保育園を増やせば、「日本死ね」なんて言われなくなる。断熱材を厚くすれば、豊洲市場にかかるカネが減る。どれも良い結果をもたらすと思うのだが(武蔵の場合、戦争が長引くので悪い結果になるかw)、それを否定しちゃうのがネトウヨなんだろうな。w

2016.12.07 | ├ 歴史ネタ | トラックバック(0) | コメント(0) |












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