混血といってもネアンデルタール人との混血なんだけどね。w

ネアンデルタール人遺伝子が私たち現代人にも受け継がれていることを証明したのはドイツ・ライプチッヒ・マックスプランク研究所のペーボさんたちだ。その結果、私たちアジア人、ヨーロッパ人、そしてアメリカやオセアニア人のゲノムにはネアンデルタール人遺伝子断片が点在していて、全ゲノムの2%程度に達する。

性的交流で子孫が残ると、その遺伝子は集団に受け継がれていくが、すべての部分が平等に受け継がれるわけではない。たとえば、生殖能力に悪い影響のある遺伝子は集団から消える。逆にネアンデルタール人から受け継いだ遺伝子がアジア・ヨーロッパ人を自己免疫病から守る遺伝子として広く維持されていることなどもわかっている。

ネアンデルタール人との性的交流が私たちにもたらしたもの

混血に否定的なのが、南堂ちゃんだ。

ネアンデルタール人との混血はなかった(証拠)

しかし、ネアンデルタール人との混血を前提に書かれた論文を根拠に混血を否定するとはウルトラCだな。←古いw

なので、そのことを指摘したら、

後半の「自己免疫病から守る」は、馬鹿馬鹿しすぎる。「(外部の)病原菌から守る遺伝子」ならば意味があるが、「(内部の)自己免疫病から守る」は意味がないでしょうが。

と反論してきた。←想定内。w

そこで、なぜネアンデルタール人との混血が自己免疫疾患から守っているかを調べたので、書いておく。


Toll様受容体(TLR)は、動物の細胞表面にある受容体タンパク質で、人類の場合10種類あり、さまざまな病原体を感知して自然免疫を作動させる機能がある。しかし、これが暴走すると自己免疫疾患となる。代表的な自己免疫疾患である全身性エリテマトーデスは、TLR7、TLR9によるI型インターフェロンの産生が病態形成に関与していると考えられている。

ネアンデルタール人との混血を経験したヨーロッパ系(とアジア系)に特異的に見られるのは、TLR1シグナルに対する反応の低下に関わるSNP(一塩基多型)で、非混血のアフリカ系にはrs573618はAAとCA型しか見られないが、ヨーロッパにはCC型が存在し、CC型ではTLR1に対して反応する多くの遺伝子の発現が低下することを示している。

TLR1は、TLR2の補助受容体として機能し、細菌由来のトリアシル化リポペプチドを識別し、炎症性サイトカインを産生する。しかし、それが暴走すると、サイトカインストームとなり、多臓器不全で死に至る。混血のヨーロッパ系ではこれが抑制されている。

だから《逆にネアンデルタール人から受け継いだ遺伝子がアジア・ヨーロッパ人を自己免疫病から守る遺伝子として広く維持されていることなどもわかっている》になる。

ところで、敗血症、エボラ出血熱、鳥インフルエンザ、天然痘などは、ウィルスや細菌に感染することで、免疫機構が壊れ、サイトカインストームが起きて死に至る病である。ただし、TLR1は細菌にしか反応しないので(ウィルスはTLR3、7、8)、ヨーロッパ系だからといって、エボラ出血熱や鳥インフルエンザ、天然痘になりにくいというわけではない。敗血症はなりにくいかもしれないけどね。w

2017.03.22 | 日記らしきもの | トラックバック(0) | コメント(0) |












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