3月29日に行われた栃木県那須町スキー場近くでの雪崩事故での記者会見。県高校体育連盟登山専門部委員長で、登山講習会の現場責任者の猪瀬修一教諭が主に話している。



この猪瀬教諭の発言は、現場責任者なのに、当事者意識がまったくなく、異様に感じる。しかし、教師の人間関係から見ると、ふつうの態度なので、オイラはとくに驚てはいない。教師の人間関係とは、対等の教師が集まってつくっており、他の教師のすることにいちいち口を出さないものなのだ。

だから、猪瀬教諭は、今日で終る講習会の残務整理をして、ラッセル訓練をしている教師から連絡があったら、それに対応するのが自分の仕事だと思っている。つまり、彼が、この講習会の主宰者で、何か問題が起きたら、全責任が自分にかかってくるとは思っていないのだ。

ラッセル訓練では、生徒を班に分け、それぞれの班に教師がつく。そうなると、現場で何か起きても、いちいち猪瀬教諭に連絡して、その指示に従うことではなく、現場の教師が自分で判断することになる。これが「職員室の流儀」だ。

しかし、これは登山家からしたら、異常なことである。登山でパーティーを組んだら、リーダーを選び、何か起きたらリーダーに報告して、その指示に従うのはアタリマエのことだからだ。もちろん、それができないのなら、個々人の判断で行動するが、個々人の判断を優先することはない。ベースキャンプで連絡を受けている人がリーダーならば、ものを運ぶからといって、リーダーが無線機から離れることは絶対にない。

「職員室の流儀」を山に持ち込んでしまったから、こんなオカシナことになってしまったのだ。

途中で、どの班だか忘れたが、雪崩に巻き込まれたときの教師の対応が語られている。その教師は、雪崩に巻き込まれたとき、まず自分の班の生徒が無事かどうか調べ、誰も被害を受けていないことで安心している。そして、他の班の教師から、1班が雪崩に巻き込まれてたいへんなことになっているのを知らされるまで、他の班を心配していないのだ。山では、他のパーティーが遭難しても、助ける能力があるのなら、助けに行くのがアタリマエだからだ。

これは、まさに「職員室の流儀」であって、「山の流儀」ではない。

2017.04.03 | 登山 | トラックバック(0) | コメント(0) |












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