この論文、ネットでえらい人気なんだが…。

 東日本大震災では,多くの神社が津波被害を免れたことが指摘されている.本研究では,日本の神社に祀られる祭神の多様性は,人びとの関心に応じた差異化の結果であるという仮説から,宮城県沿岸部の神社についてその祭神と空間的配置に着目しながら被害調査を行った.祭神については特に,ヤマタノオロチ退治で知られるスサノオノミコトに着目した.スサノオは無病息災の神として祀られることから,洪水や津波といった自然災害時にも大きな役割を果たすと考えられる.また,地域の治水上の要所に鎮座していることが多い.東北での調査から,スサノオを祀った神社,またスサノオがルーツであると考えられる熊野神社は,そのほとんどが津波被害を免れていることを明らかにした.この結果は,地域の歴史や文化をふまえたリスク・マネジメントのあり方について重要な知見を提供する.

東日本大震災の津波被害における神社の祭神とその空間的配置に関する研究(PDF)

津波被害を免れたのは、1)スサノオを祀る八坂、八雲、八重垣、須賀神社、2)スサノオと同一視される熊野神社、3)八幡宮である。それに対して、被災したのが4)稲荷社と5)アマテラスを祀った神社なのだそうだ。

スサノオノミコトを祀る神社として、八坂、八雲、八重垣、須賀神社をあげているが、八重垣神社以外は、もともと祀られていたのは牛頭天王で、災厄を払い、疫病を除いて、福を招く神として信仰されている。これが江戸~明治にかけて復古神道の影響でスサノオと習合したもので、「スサノオを祀る神社」といってよいのか怪しい。しかも、その八重垣神社は被災しているので、なんだかなあって感じだ。

熊野神社は、熊野本宮大社の主祭神ケツミコノカミがスサノオと同一視されている。スサノオは、髭が杉、胸毛がヒノキ、尻の毛が槇、眉毛がクスノキになったと伝えられ、子どもが木種をもって紀伊国に行ったので、ケツミコと同一視されるらしい。しかし、12世紀に成立した「熊野権現御垂迹縁起」によると、ケツミコは、唐国から来たとされ、阿弥陀如来と同一視されている。また、熊野本宮大社は洪水の被害を受けているのだが、そのことについては何も語られていない。

八幡宮は、宇佐神宮を総本社とし、祭神は八幡大神で応神天皇である。しかし、地域インフラの守り神として、それにふさわしいロケーションに勧請されたと紹介されているが、スサノオとの関係はぜんぜん語られていない。

これらに対して、稲荷社は、稲荷神が稲作に関係する農地に祀られ、そこが湿地などを利用して耕作されたことから、津波の被害を受けたとある。また、屋敷神なので、災害時を考えて場所を選んでいないから、被災したと説明している。

また、「アマテラスを祀った神社の多くが被災したことの理由については定かでない」と書いてある。

なんか、思いつきで書いたんじゃないかと思える内容なので、なんでこんなにもてはやされているのだろうか、という疑問がわく。もてはやしている人も神道について詳しくないんじゃないのかな。

2017.05.15 | ├ 歴史ネタ | トラックバック(0) | コメント(0) |












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